もっと福祉を身近に、そして選ばれる場所に ユニークなアイデアと行動力で施設の魅力を発信
上越地区で高齢者・障がい者向け福祉サービスを展開する社会福祉法人 上越あたご福祉会の総務部・企画室で働く小山浩一さん。
入職6年目の小山さんは、介護・福祉業界で働き始めたことを機に「福祉をもっと身近に感じてもらえたら」と、SNSでの情報発信や施設イベントを企画するなど、積極的に広報活動に取り組んでいます。
地元酒蔵とのコラボで実施された日本酒イベント「酒祭」や、農園協力のもと開催されたハーバリウム教室などはいずれも特別養護老人ホームで開催されたもの。入居者の皆さんやそのご家族はもちろん、地域の方からも好評の企画です。
そんなユニークなイベントの仕掛け人でもある小山さんに、仕事のこと、そして施設の取り組みを‟発信すること”に込められた思いについて聞きました。
「新たな道へ」と福祉業界へ転職
知らない世界だからこそ見えてきた魅力と課題
関東の大学卒業後は上越への帰郷を決め、高校時代に学んだ建築知識を生かせたらと建築・配管設備関係の企業に入社しました。建築部門では集合住宅やビジネスホテルの図面やパースを描き、設備配管部門では現場管理のサポートを行ったり…建築に関わる業務を幅広く経験させてもらいましたね。ここでは約6年勤めたのですが、別の業界で働くことにも興味が芽生え、転職を決意。そこで目に留まったのが、上越あたご福祉会の総務・企画の求人でした。
全く未経験の業界でしたが、福祉施設の新規立ち上げ業務では前職の経験が少しは役に立つかもしれないと思い応募し、採用されました。
“介護・福祉業界”と聞いて皆さん持つイメージはそれぞれかと思いますが、メディアや就職市場ではネガティブなイメージが発信されているケースもみられますよね。でも、実際に働き始めてみたら、サービスの必要性や魅力はもちろん、働きやすさや人の魅力など外からはあまり気付くことができない発見がたくさんありました。これはもっと広げていくべき情報なんじゃないかと思いましたね。
また現在の介護保険制度では、利用者ご自身がサービス事業者を選ぶことができるようになり、我々は利用者様の数ある選択肢の中で‟選ばれる施設”にならなければいけません。
そういった意味でも情報発信や他法人・施設との差別化の必要性を実感し、当時の上司に相談をして新たな取り組みを始めることにしました。