新潟? 昔と変わってないかな(笑)。 もっと外へ打って出ていけるよう、いろいろやってみます。

老舗ホテルで新機軸にチャレンジ
いろんなことをやっていきたい

井東社長はイタリア軒での自らのテーマを「収益を上げること、そして、この老舗ホテルを新潟の食と文化の発信基地にすること」としました。その一環として、就任約2カ月で1Fの「リストランテ マルコポーロ」のメニューを一新、メディア各社を招いてお披露目会を行いました。「一言でいうと『原点回帰』。もともとイタリア軒は洋食屋としてスタートしたわけだし、『カレーを食べたい』っていう声も何度か聞いていたから。ミートソースを初めて日本に紹介したのもイタリア軒だって言われてるしね」。

マルコポーロのリニューアルについてメディアへのお披露目会で語る井東社長。

「新潟は他県と比較すると、実質賃金は低いんだけど、たいがい農家に親類や知人がいて米や野菜をもらったりすることが多い。しかも味がいい。食べていくのにあんまり困らない。データになりにくい部分では非常に豊かなところだと思います」。

 

伝統の洋食に加えて、地産地消をテーマに新潟県内市町村の食材を生かしたコラボレーションフェアも展開予定。現在開催中の阿賀野フェアに続き、今後、佐渡、村上、魚沼と、県内各地のフェアを開催していくそうです。また、この夏は世界各国のビールを取り揃えて楽しめるよう、準備を進めています。

文化という点では、「ガタケットと組んでコスプレ撮影会を開催しようと相談しているところ」だそうです。「地下を開放して、毎週、音楽イベントやってもいいなぁ。こないだ中澤卓也君のディナーショーをやったんだけど、長岡出身の中澤君とか琴音ちゃんとか、地元のアーティストも応援したいし……」と、アイディアや思いは尽きません。

「越後花魁体験 × イタリア軒 ご宿泊・レストランご優待キャンペーン」、古町芸妓×割烹 蛍での「老舗料亭の味と古町芸妓の舞」など、新たなプランやイベントも次々投入、お客様にメルマガを流すなど、発信にも努めています。

「ホテルは決して限られた人のための場所じゃない。例えばコスプレみたいなことをやることで、ご年配の人と若い人の結節点になれればいいな、と思っているんです。若い人が来てくれなければ、伝統は引き継いでいけないですから……あいつはいったい何やってんだ!? って呆れられるくらい、いろんなことをやっていきたいです」。

週末もホテルに顔を出すことがほとんどだという井東社長は、自称マネージングプレーヤー。率先垂範で自ら陣頭指揮に立っています。

「ホテルは多くの人が行き交う場所。新潟の中だけじゃなく、どんどん外にも打って出ていきたいよね」。
井東社長のバイタリティーと行動力が、老舗ホテルに、そして新潟の町に、新しい風を吹かせてくれるかもしれません。

〈ホテルイタリア軒〉
新潟市中央区西堀通7番町1574番地
TEL/025-224-5111 HP/www.italiaken.com

〈プロフィール〉
井東昌樹(いとう・まさき)
1967年新潟市江南区(旧亀田町)生まれ。新潟高校卒業後、東京大学に進学。在学中は応援部に所属。1990年三和銀行(現・三菱UFJ銀行)に入行。東京・上野支店や池袋支店などで法人営業を担当した後、シンガポール支店に転勤。帰国後、本部勤務などを経て、銀行時代の顧客であったアパレル企業に転職。赤字に陥った直営店部門の実質的な運営責任者となり、1年で黒字化を達成。2005年、経営不振に陥った上場外食チェーンに入社し、取締役として再生に奔走。2007年、会計事務所系コンサルティング会社の主席コンサルタントとして、上場不動産会社の再生支援などを手掛ける。2009年、人財育成や経営力向上のための研修・コンサルティングなどを行う株式会社インソースに入社。2010年、取締役営業本部長に就任し、「3年で売上高2倍」を達成。2011年、セミナー「中小企業のための経営幹部講座」を企画・講師としても登壇し、日経トップリーダーセミナーの人気シリーズへと育成。2017年、NSGグループに入社。経営企画本部、事業創造キャピタル社長を経て、2018年4月、株式会社イタリア軒社長に就任。
事業創造大学院大学客員教授。
著書に『小さな会社の幹部社員の教科書』(2015年/日経BP社/1,728円)。

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