自然環境にやさしい和紙繊維で寝装品を開発。 循環型商品として注目される「和紙ぐらし」。

2023.01.18 Wed

カーテン・窓廻りの施工やふとん、カバー、シーツなどの寝装品の卸売りを手掛ける株式会社エバーソフトは、和紙繊維を使用した寝装品「和紙ぐらし」を発売した。繊維メーカーである株式会社キュアテックスと共同開発したこの商品は、多年生植物「マニラ麻」の葉鞘からつくられており、環境にやさしく、しかも使用後は土に還るという循環型商品として注目されています。

どのような経緯でこの商品が生まれたのか、SDGsの課題に企業としてどのように取り組んでいくか等を、株式会社エバーソフト PER SEMPRE アテンダント 皆川あゆみさんに伺いました。

 

寝装品に最適で、地球にやさしい素材「和紙」との出会い。

―商品開発を始めたきっかけは?

皆川 出会いはまったくの偶然でした。共同開発したキュアテックスは1500年の長い歴史を誇る越前和紙のふるさとに自社工場を持ち、独自の和紙ファブリック製品を生産しています。同社が2021年に業務拡張のために新潟支社を開設するにあたり、弊社にカーテン工事の依頼があり、仕事の内容を聞くうちに和紙製品の特性である「やさしい肌触り」「優れた調湿性」「消臭・抗菌性」は、当社の主力商品である寝装品に最適ではないかと思いました。

 

― 最初に製品に触れた時の印象はどうでしたか?

皆川 和紙繊維で作られた生地に触れたとき、そのしなやかさと柔らかさに驚きました。今まで寝具の天然素材といえば綿や麻、シルクですが、和紙というのが新鮮で、さっそく商品化に向けて共同開発が始まりました。

― 普通の和紙とどのような点が違うのでしょうか?

皆川 現在、日常的に使われている紙は主に針葉樹や広葉樹の木材から作られる「洋紙」です。一方、キュアテックスの和紙は安定供給可能な東南アジアに自生する多年生植物「マニラ麻」の葉鞘からつくられています。伐採しても3年ほどで生えてくるので自然破壊にも繋がりにくく、また土に埋めると数ヶ月で土に還る。それらの観点から考えても、とてもサスティナブルな素材です。SDGsの推進を企業目標に掲げている弊社にとって、とても共感の持てる素材でした。

※キュアテックスの和紙で作られたマスクを土に埋めて、3カ月で土に還った写真

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