20代で決めた「社長になる」という夢を実現 失敗を恐れず、挑戦し続けることがカギに

2018.07.6 Fri

「20代の時、30歳で社長になると決めたんです」と話すのは新潟ビール醸造株式会社の代表取締役社長 須貝貴之さん。新潟ビール醸造株式会社は胎内市にあり、NSGグループが支援をする企業の一つ。ドイツ産の最高級麦芽とホップに、胎内高原の天然水のみを使用し、ドイツブラウマイスター直伝の製法を守り、丁寧に「胎内高原ビール」を醸造しています。2014年、須貝さんが同社の社長に就任。夢を実現した須貝さんに、これまでの道のりや仕事に対する思いを伺いました。

醸造所、直売ショップ、レストランを併設する「山の駅 胎内高原ビール園」

 

「何をしたらいいのかわからなかった」
転職、帰郷、そして人生を変える大きな夢
高校卒業後に上京したのは、地元を出て外の世界を知りたかったというのが一番の理由でした。その当時は「こうなりたい」という目標は特になかったので、スポーツトレーナーについて学んだり、飲食店で働いたり…色々な経験をしました。それでもやはり「これがやりたい」というものは見つかりませんでした。
そして20歳の頃にこのままじゃダメだと思い、まずは地元に戻ろうと決意し帰郷。
通信サービス会社で営業を担当し、後に店長を任せてもらいました。店のマネジメントを担当することになり、とても成長させてもらった時期でしたね。そしてある時に「自分は30歳で社長になろう」と思い立ったんです。でもどうしたら社長になれるのだろう…と思い、当時の勤め先の社長に“社長のなり方”を聞きました(笑)
返ってきた答えは「なりたいと思っていれば、なれるよ」というシンプルなものでした。

その言葉を信じようと決め、次は求人情報誌の広告営業という新たな仕事に携わることになりました。そこで働いた仲間は、皆スキルアップやキャリアアップを求めていて、ハードワークだけどバイタリティーあふれる人たちばかりでした。そして約2年半勤め、社長になるという夢に近づくためNSGグループの起業志望者を募る「起業採用」枠に応募しました。

山ほど失敗はしたけれど
挑戦することが一番大切
NSGグループでの最初の勤務地は妙高市にある全日本ウィンタースポーツ専門学校の事務局で、学生募集や広報活動などに携わっていました。競技人口が減っている中で、どのようにして学生に来てもらうかなどを一から考えました。今までの多種多様な職業経験の中で、失敗することには免疫がついていたので挑戦することに全く抵抗はありませんでした。失敗から見えてくるものや、挑戦してみなければわからないことがたくさんあると思っているので。
そして節目となる30歳で、グループの企画本部に異動になりました。グループの新規事業に携わる部署で、NSGグループが支援する法人の一つの「株式会社ベジ・アビオ」の立ち上げなどを担当しました。ここで起業を志す仲間と働けたことも大きな成長でした。
そして2014年4月、31歳の年に新潟ビール醸造株式会社の社長に任命されました。
「なりたいと思えば、なれる」というのは本当でしたね(笑)

胎内高原ビールは、レギュラーボトル6種を用意。アルトとヴァイツェンは2015ワールド・ビア・アワード(WBA)にて「Japans’ Best Beers」を受賞した。

 

「やったことがなければ、やってみる」
日々成長し続けるビールメーカーに
社長就任時の一番の課題は集客やファンづくりでした。ビール園は自然豊かな高原にあり、まだ知名度が低かったので、まずは外に発信していこうと思いました。

イベント出展を強化したことはその取り組みのひとつですね。初年度は本当に全国各地を回りました。イベント出展を重ねることで同業他社との繋がりができたり、徐々にファンが増えていったと思います。
とても嬉しかったのは「5年前はあまり飲めない珍しいビールだと思っていたけど、今では最後に〆で飲むお馴染みのビールだよ」とお客様に言ってもらえるようになったことです。
ブランドの成長を感じた瞬間でしたね。

商品も日々、改良を重ねています。社員には「やったことがなければ、やってみよう」と伝えているので、「おいしいビールを作りたい」と情熱を持って入社してきた仲間たちが日々改良を重ねています。飲食店や企業とのコラボレーションも積極的に行っています。新作では、‟農業を元気に″というテーマのもと、胎内産コシヒカリを原料の一部に使用した「吟米ビール」が完成しました。ぜひ皆さんに味わってほしいです。

原料の一部に胎内産コシヒカリを使用した「吟米ビール」

 

2017年末には「地元の人にもっと愛される、町のビール屋さんに」との思いから、JR中条駅前に直営店「ビアダイニングen」をオープン。地産地消にもこだわり、胎内産の食材を使ったメニューも提供しています。
また、胎内高原ビールは輸出も始まっており、胎内から海外への発信にも取り組んでいます。須貝さんの今後の目標は「自分たちで作ったビールは、自分たちで送り届けるという仕組みは守りつつ、インターネット販売などを強化していきたい」とのこと。そして「今までたくさんのチャンスをもらってきたので、今度は与える側にもなれたらいいですね」とも。
共に働く仲間も、前へ前へと進み続ける須貝さんに刺激され、胎内高原ビールはこれからも進化し続けます。

JR中条駅前にある「ビアダイニングen」

 


<プロフィール>
須貝貴之(すがい・たかゆき)
1983年村上市(旧荒川町)生まれ/35歳
村上桜ケ丘高等学校卒業後に上京。都内のスポーツ専門学校進学後は、スポーツトレーナー、飲食、サービスなど様々な業種を経験し、20歳で新潟へのUターンを決意。「30歳で社長になる」という目標とともに、通信サービス会社の店舗責任者や、求人情報誌の広告営業に携わった。2008年、NSGグループの起業採用枠で入社。学校運営や企画本部での経験を経て、2014年、新潟ビール醸造株式会社の代表取締役社長に就任。

新潟ビール醸造株式会社
原材料にドイツ産の最高級麦芽とホップ、そして胎内高原の天然水を使用した「胎内高原ビール」を生産・販売。レギュラーボトルは6種類。季節限定商品や、コラボレーション商品も展開している。「山の駅 胎内高原ビール園」「ビアダイニングen」など直営店を運営。また、県内外を問わずイベント出店も積極的に行っている。

山の駅 胎内高原ビール園
胎内市熱田坂670
HP/http://www.tainaibeer.com/
TEL/0254-48-2020 FAX/0254-48-2021

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