
教室で生まれた熱を、
校舎の外にまで届けたい。
教室長1年目の挑戦。
教えることと学習塾経営。
NSG教育研究会空港通り校勤務。新潟県上越市出身。新潟大学人文学部在学中の家庭教師のアルバイトで、教え子の合格に感動し、教えることの喜びを体験する。2018年入社。NSGとは合同企業説明会で出会い、採用担当者の的確な説明と親身な応対に心惹かれ入社を決める。上越市で3年勤務後、4年目から現校舎の教室長に就任。
就活は失敗の連続。本当の自分に気づいた。
就活は散々だった。いろいろと受けたものの、思い通りにはいかず、9月になっても合同企業説明会に足を運ぶことに。「もういいところは残ってないだろうな」。正直、期待していなかった。ただ、一箇所だけ人混みができているブースが。NSGだった。「当社にはこういう仕事があります。こんなスキルが身に付きます。こういう人たちにこういうカタチで貢献できます」。採用担当者の説明が的確で、具体的なイメージが湧いた。「受けてみようかな」。ガクチカは、家庭教師のアルバイトの話をした。大学受験を控える高校生と一緒に、二人三脚で合格を勝ち取ったこと。成績を分析すると、実力はあるのにケアレスミスで取りこぼしていた。読み返す、線を引く、字を丁寧に書く、体調を管理する。対策を打つと格段にミスが減った。本人のやる気が目に見えて高まっていく。入試対策として課題作文や面接練習までやった。合格の連絡を受けたときは、自分のことのようにうれしかった。採用担当者に話しているうちに気がついた。自分は教えることが好き。目標に向かって一生懸命な人をサポートするのが好き。そうか、好きなことを仕事にしていいんだ。NSGならそれができる。そう思うと急に力が湧いた。自分の中にあった本当の気持ちが顔を出した。
一人ひとりと向き合う。熱の渦に巻き込んでいく。
配属は生まれ育った上越市の校舎。家庭教師と違って、塾にはいろんな生徒がやってくる。勉強が得意な子もいれば、そうじゃない子もいる。一人ひとりとどう向き合うか。NSGの学習塾には「学習ガイド」というツールがある。生徒それぞれが自ら勉強の計画を立てる。振り返りをする。自分の学習状況を見える化していく日記のようなもの。毎日毎日20〜30人分の学習ガイドに目を通して返事を書く。そのうちに一人ひとりの気持ちや勉強の状況、家庭環境までもが見えてくるようになった。好きな科目ばかり勉強する子。自信を無くしている子。家で褒められることが少ない子。読んで気づいたことを直接本人と話すようにした。「〇〇なら、苦手な科目ももっとできるはずだよ」。「次までにこのワークを1ページだけ頑張ってみよう」。たった一言でスイッチが入ることがある。「頑張ったね、すごい!」。親御さんに電話をして「褒めてあげてください」とお願いする。小さな成功体験がやる気を生み出す。勉強習慣ができる。そうなれば成績は必ず伸びる。毎日自習室に来る子がいる。一人、二人、その数が増えていく。熱がクラス全体を押し上げる。2年後、授業終わりにいい顔をする生徒が増えた。ちょっと疲れたような、充実感のある顔。それは熱が生まれた証拠。成績はグングン伸びた。
4年目で教室長に。教室経営の本質に気づく。
「教室長をやってほしい」。3年目の終盤、ブランドマネージャーから言われた。教えることは楽しい。自信もある。けれど、教室長ともなれば校舎の責任者。生徒募集に、非常勤講師のマネジメント、成績の最終責任も負う。評価されたことはうれしかった。でも、不安も大きかった。教室長になり、その不安は早速的中する。自分の担当以外のクラス運営が上手くいかない。自分の思いが非常勤の先生たちに届いていない。不安は授業にまで影響した。いつも通りの授業なのに、なぜか熱が生まれない。夏期講習の募集も上手くいかなかった。なぜ?どうして?焦りで空回りしていた。もう一度原点に戻ろう。目の前の生徒に向き合った。一人ひとりと話す、そこから始めた。非常勤の先生とも、とことん話した。助けてほしい。心から頼んだ。少しずつ教室に熱が生まれた。学校の授業のペースを生徒から聞き出し、絶妙のタイミングで先取りする。すると「塾で学校の予習ができるよ」と、生徒が友達を連れてきてくれるようになった。一回一回の授業の熱が、教室の外にまで広がっていく。その熱が人を引き寄せる。教室経営ってこういうことか。視界が開けた。目の前の生徒たちに向き合いながら、その先にいる親御さんや友人たちや、来年、再来年の受験生にまで、どうやって熱を届けるか。それが教室長としてのこれからの挑戦だ。