自分を知ることから始まる──変化の時代に必要な支援のかたち
春の大型連休が明けるこの時期、新入生や新入社員など若い方の間で、心や身体の不調が見られることがあります。新しい生活環境に適応しようと無意識に頑張り続けてきた反動で、「なんとなく疲れている」「自信が持てない」といった不安感が表れやすくなる季節でもあります。中でも、「将来が見えない」「今の努力に意味があるのか分からない」といった感覚は、学びや新しいことへの挑戦の意欲を徐々に奪っていきます。
こうした内面的な不安と向き合う上で、周囲の励ましや制度的な支援も大切ですが、何よりもまず、学生自身が自分を理解することが欠かせません。自分の特性や価値観を知ることができれば、他人と比べて落ち込むのではなく、自分なりのペースで目標に向かって進もうとする姿勢が育まれます。
自己理解と目標管理を支える仕組み
NSGグループの専門学校では、学生が自身の強みや学習タイプ、学習意欲の高め方を発見し自己肯定感を高めてもらうため、株式会社ウイネットが開発したクラウド型の目標達成支援ツール「サカセルラボ」を導入しています。この目標達成支援ツールの機能の一つである「マイタネ」では、学生一人ひとりのパーソナリティーや行動傾向、興味関心、学習への動機などを測定し、自分を客観的に捉える手がかりとします。また目標達成の進捗度を確認する機能である「マイノビ」では、設定した目標の進捗度を定期的に確認し、自分の成長過程を理解しながら、目標の進捗を振り返ります。目標達成を少しずつ積み重ね、それらを定期的に振り返ることで、「学生自身が少しずつでも成長している」ことを自ら実感することが自己肯定感の向上につながります。
たとえば、「資格試験に合格する」といった中長期的な目標や、「遅刻をしない」「アルバイトと学業を両立させる」といった日常的な目標を持ち、その目標に向けた取り組みを定期的に確認します。このプロセスそのものが、自分を信じる力や自己肯定感の醸成につながります。中には思いどおりに進まないこともあるかもしれません。しかし大切なのは、自分の歩みを自分で理解しようとする姿勢や、自分と向き合う時間を持つことではないでしょうか。

一人ひとりの未来に寄り添う支援を全国へ
NSGグループは、新潟県と福島県であわせて34の専門学校を展開していますが、他の地域においても、目標資格の難易度の高さや周囲の学生と自分自身との様々な違いに思い悩んでいる学生がいることでしょう。そうした学生たちが、自分を理解し、未来を描き、自らの力で目標に向かって歩んでいく。その歩みを「サカセルラボ」が支える一助となれば、これほど嬉しいことはありません。
また、この目標達成支援ツールを使って、学習に向けた頑張り方、学習意欲の高め方を理解することで自分自身をポジティブな方向に変化させることができます。たとえば「自分は努力家タイプなので模試の成績が振るわなかったが、前向きにコツコツ学習を続けていこう」といった気持ちの変化を、自分の中で生み出すことができるようになります。
そして、忘れてはならないのが教職員の存在です。一見、順調に学生生活を送っているように見える学生でも、内面では焦りや不安といった“揺らぎ”を抱えていることがあります。学生が目標を振り返る中で、時には周囲のサポートを必要としている場面もあるでしょう。そうした時こそ、日々寄り添い、見守り続ける教職員の出番です。NSGグループの専門学校教職員は、日々学生たちと向き合い、その成長をサポートしています。学生が前を向いて歩み続け、教職員が学生の小さな変化を見逃さずに支える、そのような関係性の中で目標を共有し、その達成に寄り添うツールとして「サカセルラボ」を活用して、この不安定になりやすい季節を乗り越えていけることを心から願っています。 〆