2026年春、AQUA国際アクアリウム・海洋生物大学校開校 ─ 海洋生物と自然環境を学ぶ

2026年4月、NSGグループは新潟県内で30校目、福島県内の5校と合わせて35校目となる専門学校「国際アクアリウム・海洋生物大学校(以下AQUA)」を新潟市古町に新設します。AQUAは、国際ペットワールド専門学校(WaN)から6つの学科─海洋生物・自然環境学科、水族館・アクアリウム学科、水族館・ドルフィン学科、ネイチャーアクアリウム学科、爬虫類・両生類ビジネス学科、動物飼育・ケア学科──が分離・独立して誕生する専門学校です。
新設の背景には、「新潟という地域の特性を最大限に活かした教育拠点をつくる」という構想があります。併せて、学生数の増加や実習をはじめとする専門性の向上に対応するため、教育環境の整備も進められています。なお、2025年4月から、WaNの当該学科に在籍する学生がすでに新校舎での学びをスタートさせています。
新潟県はネイチャーアクアリウムや錦鯉の発祥地であり、錦鯉の生産尾数では全国一を誇ります。水族館やダイビング、漁業など「水と共生する文化」が根づく地域である一方で、日本海側では水生生物や海洋分野を専門的に学べる教育機関が限られているのが現状です。AQUAは、そうした地域特性を活かしながら、これらの分野を体系的に学べる貴重な専門教育の拠点として、次代を担う人材の育成を目指します。

アクアリウムと自然環境の両面からの学びが視野を広げる

AQUAの最大の特長は、アクアリウム(人工環境)と海洋フィールド(自然環境)の両面から学べるカリキュラムを構築している点にあります。これまでのアクアリウム分野の教育は観賞魚の飼育を中心に展開されることが多い中で、同校では、海洋フィールドにおける学びにも力を入れています。株式会社アクアデザインアマノとの連携によるネイチャーアクアリウム教育をはじめ、フィッシュトレーニングや飼育管理、日本海でのフィールドワークなど、地域特性に根差した多様な実習が展開されます。
新校舎は新潟市古町にあり、通りから水槽や実習風景が見える開放的な設計で、商店街と連携して学生が設置・管理する水槽を展示する「アクアリウムストリート構想」も始動しています。また、4年制の「海洋生物・自然環境・大学科」では、施設運営やマーケティング、海洋生物の魅力を発信する表現力も学べる体制が整い、さらには大学併修制度により学士の学位取得も可能です。

地域社会から世界まで―水と生き物のプロを育てる

AQUAが目指すのは、アクアリウムや海洋分野の専門知識・技術を身につけ、社会で活躍できる多様な人材の育成です。水族館、観光、釣具業界、ガイド、養殖や調査会社など、学んだ知識を活かして活躍できるフィールドは多岐にわたります。さらに、AQUAでは国際的な視点を持った人材の育成にも取り組みます。アクアリウムや錦鯉は、すでに欧州やアジアで高く評価されています。今後は海外研修や留学生の受け入れ、国際コンテストとの連携、環境DNA調査などを通じて、国際的な技術交流の場にも貢献していきます。
また、佐渡を含む新潟県内各地でフィールド実習を行うことで、学生は地域の環境や課題を身近に感じながら学ぶことができます。こうした地域に根ざした学びを通じて、若者の地元回帰や地域定着にもつながることを期待しています。
現場に飛び込むフィールド志向の方も、アクアリウムの世界に魅せられた表現志向の方も、「水の生き物が好き」「自然と関わる仕事がしたい」といった想いを抱く方は、AQUAが自分らしい進路を見つけられる場所となるはずです。
新潟から、アクアリウム・海洋分野の未来を担う人材を育てるべく、学習環境の整備に取り組んでいます。ここでの学びが、学生一人ひとりの夢の実現と、地域や世界の水と生命を支える力になることを願っています。    〆