シンガポールでの新たな挑戦が芽吹く──アルビレックス新潟シンガポール女子、初優勝


アルビレックス新潟シンガポール女子チームは、9月28日(日)にシンガポール女子プレミアリーグで、クラブ史上初となるリーグ優勝を果たしました。このリーグ優勝により、2026-27シーズンのアジア女子チャンピオンズリーグ(AWCL)予選出場権を獲得し、クラブにとって新たな歴史を刻みました。日々の努力を重ねてきた選手・スタッフ、スポンサー、サポーターをはじめ、日頃より応援くださる皆さまとともにこの瞬間を喜びたいと思います。

シンガポールに根ざし、挑戦を始めて21年

アルビレックス新潟シンガポールは、日本のアルビレックス新潟が初めてJ1に昇格した2004年に発足しました。日本の若手選手が海外で経験を積み、視野を広げることを目的に、当時のシンガポール国内リーグであるSリーグ(現シンガポールプレミアリーグ)に参戦しました。以来、若手の日本人選手中心のチームとして、皆さまに支えられながら成長を重ね、リーグ優勝6回、18タイトルを獲得する強豪クラブへ歩みを進めてきました。

ローカル化への新たな挑戦

2024-25シーズンからは、選手構成を日本人中心からシンガポール人中心のローカルチームへと転換しました。これは、「シンガポール代表を強くする」「シンガポールフットボールの価値を向上させる」「コミュニティをつなぐ」というクラブの理念の実現に向けた大きな一歩となりました。この転換により、リーグ成績に応じてアジアサッカー連盟(AFC)主催大会の出場資格が得られる体制となり、シンガポールからアジアチャンピオンズリーグ(ACL)の舞台を目指しています。

多岐に広がる事業展開

アルビレックス新潟シンガポールは、クラブ運営にとどまらず、スポーツを軸に多様な事業を展開しています。日本とシンガポール間の人材交流・研修事業では、クラブ経営・スポーツマーケティング・試合運営・育成指導・英語・異文化コミュニケーションなどを体系的に学べる機会を提供しています。また、6歳以上を対象としたサッカースクールや幅広い世代が参加できるチアダンススクールの運営、地域の学校訪問によるサッカー教室など、教育・地域貢献の場を幅広く創出しています。

さらに2013年には、スペイン・バルセロナに「アルビレックス新潟バルセロナ」を設立。カタルーニャ州リーグ4部での挑戦を通じ、サッカーと語学、異文化の学びを融合させたグローバル人材の育成を目指しています。2025-26シーズンからは元日本代表の大久保嘉人氏をクラブダイレクターに迎え、さらなるグローバル展開へと歩みを進めます。史上初のJリーグ3年連続得点王で、スペイン・ドイツでもプレー経験を持つ大久保氏は、20年前のスペイン挑戦がその後のキャリアに大きな影響を与えたそうです。その豊富な実体験に裏打ちされた知見と情熱が、このプログラムの参加者一人ひとりの成長を力強く後押ししてくれるはずです。

未来を切り拓く女子チーム

アルビレックス新潟シンガポール女子チームは、2022年に発足しました。なでしこジャパンの一員としてFIFA女子ワールドカップ カナダ2015準優勝に貢献した北原佳奈選手も途中加入し、2024年からは選手兼監督としてチームを牽引。着実にチームを成長させ、今シーズンついにチームをリーグ制覇へと導きました。

新潟と世界をつなぐ「架け橋」を目指して

アルビレックス新潟シンガポールは、新潟とシンガポールをつなぐ「架け橋」となることを目指しています。「新潟といえばアルビレックス」と想起されるほどに、シンガポールで「新潟」は大変馴染み深い都市として認識されています。20年以上にわたる活動を通じて、シンガポール国内における存在感を高め、新潟のブランディングにも取り組んできました。
アルビレックス新潟シンガポールは、これからもスポーツを通じて、国と国をつなぐ「架け橋」であり続けてまいります。
アルビレックス新潟シンガポール女子チームは、2026-27シーズンのAWCLの舞台に立つことを目指して予選に挑みます。新たな挑戦をこれからも応援してまいります。いつの日か、ACLの舞台でアルビレックス新潟とアルビレックス新潟シンガポールが、AWCLの舞台でアルビレックス新潟レディースとアルビレックス新潟シンガポール女子チームが、対戦する日を心から願っています。      〆