念願のアルビレックス新潟J2優勝とJ1昇格に思う

アルビレックス新潟が、念願のJ2リーグ優勝とJ1昇格を果たしました。毎年シーズンに入る前にクラブのフロントと監督、選手の代表者の方が、私が宮司を務める古町神明宮に必勝祈願の参拝をされていますが、10月29日(土)に行われたパレードの前に、優勝と昇格の御礼参りとして参拝いただきました。
古町神明宮では、アルビレックスの各チームの必勝祈願祭を承っており、アルビレックス新潟も創設から参拝いただいています。また、古町神明宮の境内には、白鳥神社というお社があります。サポーターをはじめ新潟に暮らす方々の願いを一つに集め、さらに大きな力にしようと、すべての「アルビレックス」の成功と躍進を祈願するお社として、白鳥神社建立奉賛会により建立されました。大彦命(おおひこのみこと)とスポーツに通ずる天之手力男神(あめのたぢからおのかみ)を御祭神としてお祀りしています。

満員のスタジアムが再び

昇格を決めた10月8日(土)のホームゲームには、約3万3千人が集まり満員のスタジアムが再現されました。残念ながら外すことができない予定があり、スタジアムで最高の瞬間に立ち会うことができませんでしたが、務めを終えた深夜に何度もDAZNを見返し、感動の光景に喜びを噛み締めました。
満員のスタジアムはやはり特別な雰囲気があり、選手の潜在能力が最大限引き出され、選手が最高のパフォーマンスを発揮する力となった事はもちろんですが、それだけでなく、スタジアムにいる全ての皆さんが一体感を感じる事ができたのではないかと思います。
また、昇格を決めた試合だけでなく、アウェーも含めて毎試合大勢の方がスタジアムに足を運ぶ様子や、パレードで古町通りがサポーターの皆さんで溢れかえる様子、商店街の盛り上がり、市役所、町役場などに掲げられている横断幕、メディアやSNSなどでの盛り上がりを目にして、アルビレックス新潟は、本当に多くの地域の皆さんからご期待いただき、そして応援いただけていることを、改めて感じる事ができる機会となりました。

いくつもの試練を共に乗り越えて

J2に降格した以降の5年間を振り返るだけでも様々な事がありました。もしかしたらJ3に降格してしまうのではないかという心配がよぎる時もありましたし、コロナの感染拡大の最初の年には緊急事態宣言が発令され、試合を行えない時期もありました。今シーズンも万事順調に進んだのではなく、いくつもの試練がありました。そうした苦しい時でもいつも支え、応援してくれる皆さんがいてくれて、アルビレックスは乗り越えてくることができたのだと。そして、これだけ大勢の方々の生活の一部としてアルビレックスが存在し、アルビレックスを話題に交流が生まれ、地域が元気になるための媒介であると、しみじみと思いました。

チャレンジを続ける先に地域の活性化がある

来シーズンからはJ1にステージを移し、国内最高峰のリーグで強豪チームと闘っていくことになります。そしてその先にはアジアがあり、世界へと広がっていきます。アルビレックス新潟は、法人化されて26年が経ちました。J2に降格した以降の念願であったJ2リーグ優勝とJ1昇格を達成し、その喜びを地域全体で共有できることは大変素晴らしいことであり、アルビレックスの歴史の1ページとして残る出来事であることは間違いありません。しかし、長いスパンで考えたときに、この出来事が一つの通過点であってほしいとも思います。人生と同じで、良い時期もあれば向かい風が吹くこともあると思いますが、チャレンジを継続し続けることが大切で、その結果としてクラブの成長があり、地域の活性化があると思います。これからも、アルビレックスが日本一のサポーターをはじめ地域の皆さんと一体となって地域を盛り上げていける存在として成長していければと思います。私も、アルビレックスと共に地域を元気にする活動に取り組んでいきたいと思います。     〆