ブログ - Blog -

2025/06/03

お金の話:自己資金か?借りるか?それとも出してもらうか

「起業したい」と思ったとき、最初に立ちはだかる大きな壁。

 

それが「お金の問題」です。

 

やりたいことがあっても、商品を作るにも、チラシを配るにも、場所を借りるにも、何かしらのお金が必要になります。

 

このブログでは、はじめて起業を考える方に向けて、「起業資金って、どうやって用意すればいいの?」という疑問に、わかりやすく・具体的にお答えしていきます。

 

実際の事例も交えながら、起業に向けたお金の準備のしかたを一緒に考えていきましょう。

 

  1. 起業に必要なお金って、どれくらい?

 

まずは「起業にはどんなお金がかかるのか」をざっくり整理してみましょう。

 

よくある費用としては、次のようなものがあります。

 ・商品や材料を仕入れる費用

 ・パソコンや道具などの購入費

 ・チラシ・ホームページの制作費

 ・場所を借りる場合の家賃およひ保証金

 ・会社を作るなら、登記や書類の手続き費用

 ・売上が出るまでの運転資金や生活費

 

これらの費用は、どんな事業をやるかによって大きく変わります。

【起業の内容と必要な初期費用の目安(注意:諸条件で金額は変わります)】

 ・カフェなどの飲食店         :300〜800万円(物件・内装・設備など)

 ・ネットショップ(自宅+ECサイト) :30〜100万円(仕入れ・サイト・宣伝など)

 ・オンライン講座(英会話など)    :5〜20万円(教材・集客費・Zoom環境など)

 

資金の集め方は大きく3つ

①自分で用意する(自己資金)

②お金を借りる(融資)

③誰かに出してもらう(出資・投資)

 

① 自分で用意する(自己資金)

もっともシンプルな方法が、自分で貯めたお金や、退職金、貯金を使って起業する方法です。誰にも迷惑をかけず、すぐに動けるのが大きな強みです。

 

メリット:

 ・誰にも説明せず自由に使える

 ・借金ではないので返済不要

 ・判断も経営もすべて自分の裁量でできる

 

注意点:

 ・使えるお金に限りがある

 ・家計に影響を与える可能性が心理的なプレッシャーが大きくなりやすい

 

事例:

副業から始めたスイーツ販売Aさんは、会社に勤めながら週末限定で手作りの焼き菓子を販売。材料や包装、出店料など、1回あたり2〜3万円を自己資金でまかないながら、少しずつファンを増やしていきました。「売れる確信が持てた」と感じたタイミングで、開業届を出し、本格的に小さな工房を立ち上げました。

 

② お金を借りる(融資)

金融機関や日本政策金融公庫などから「起業資金」としてお金を借りる方法です。

条件が合えば、数百万円単位の資金を借りられる可能性があります。

 

メリット:

 ・自己資金では足りない部分を補える

 ・出資と違い、経営権は自分のまま

 ・公的機関なら金利が低いケースも

 

注意点:

 ・審査や面談、書類作成が必要

 ・返済義務がある(売上がなくても)

 ・借金=心理的な重さを感じる人も多い

 

事例:

カフェを開業したBさんは、長年の夢だったカフェを開くため、自己資金200万円と融資300万円を元手にスタート。融資は、日本政策金融公庫の「新創業融資制度」を利用し、年利1.8%・返済5年で契約しました。売上が軌道に乗るまでは不安もあったそうですが、「事業計画をじっくり作ったことで、気持ちが整理されてよかった」と語っていました。

 

③ 誰かに出してもらう(出資・投資)

応援してくれる人や、ビジネスに可能性を感じた投資家などから、お金を出してもらう方法です。返済義務はありませんが、その代わりに会社の一部(株式)を渡すのが一般的です。

 

メリット:

 ・自己資金では足りない部分を補える

 ・資金以外の支援(アドバイス・人脈)も期待できる

 ・成長のスピードを早められる可能性

 

注意点:

 ・経営に関して相手の意見も尊重する必要がある

 ・利益や成長スピードを期待される

 ・出資者との信頼関係づくりが不可欠

 

事例:

子育てアプリを開発したCさんは、子育て中のママが使いやすいスケジュール管理アプリを構想し、プロトタイプを制作。地域のビジネスコンテストに応募し、個人投資家から100万円の出資を受けました。その後、開発会社と連携して本格リリースし、数千人のダウンロードを達成しました。

 

さて、どの方法を選べばいいのでしょうか?

【あなたの考えと合いそうな手段】

・小さく始めて、少しずつ育てたい

 →自己資金/副業スタート

 

・ある程度の準備をして、しっかり事業化したい

 →融資(公庫など)

 

・アイデアに自信があり、早く大きく広げたい

 →出資・投資また、最初は自己資金で始めて、

   途中から融資や出資で事業拡大していく、という段階的な方法も有効

 

  1. 今月のアクション!

 

起業の準備で大切なのは、「考える」だけで終わらせず、「小さく動いてみる」ことです。

 

今月は、次のようなアクションを通じて「起業にどのくらいのお金が必要か」「その資金をどのように確保できるか」「資金を確保する程度のニーズがあるか」確認してみましょう。

 

・ 起業に必要なお金を項目ごとに書き出してみる

  (例:パソコン10万円、チラシ3万円、仕入れ5万円)

・ 自己資金でどこまでできるか、どこから外部の支援が必要かを整理する

・ 日本政策金融公庫や地元の創業支援制度を調べてみる(融資条件・申請方法など)

・ 出資を受ける方法について情報収集する(創業セミナー、起業コンテストなど)

・SNSを使った発信や知人にアイデアを話してみる(共感・応援・フィードバックが得られるかもしれません)。

 

  1. まとめ

 

お金の集め方は“起業の作戦”の重要事項。

 

起業を成功させるには、「どのくらい情熱があるか」も大事ですが、「どのように現実を組み立てるか」も同じくらい重要です。資金調達の方法を正しく理解し、自分に合ったやり方を選ぶことで、無理のない、持続可能な起業が見えてきます。

 

  1. むすびに

 

お金は“挑戦のための道具”。自分らしいスタートのために、今月は一歩、動いてみましょう。

 

次回は「小さく始めて確かめる」方法、MVP(Minimum Viable Product:顧客に価値を提供できる最小限のプロダクトのこと)とテストマーケティングの実践についてお届けします。

 

NSGグループ事業創造本部

PAGE TOP

Copyright(C) 2025 NSGgroup All Rights Reserved.

事業アイデア
応募はこちら