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2025/07/02

テストマーケティングとMVP開発

完璧じゃなくていい。

 

「やってみること」からすべてが始まる起業を目指す人にとって、

「本当にお客さんがいるのか?」「アイデアに需要があるのか?」という不安はつきものです。

 

この不安を乗り越えるために有効なのが、テストマーケティングとMVP(Minimum Viable Product)開発です。

これらは、「いきなり本格展開する前に、小さく試す」ことで、リスクを抑えながら確かな一歩を踏み出す手法です。

 

  1. MVPとは?

完璧ではないけど試せるカタチMVP(Minimum Viable Product)とは、「必要最低限の機能だけを備えた、試作品」のことです。

 

つまり、「完璧ではないけれど、実際にユーザーに試してもらえる形で作る」という考え方です。

 

▷ 具体例で理解するMVP

 

料理教室のMVP:

まずは自宅やレンタルスペースで3名限定レッスンを開催し、教える楽しさ・顧客の反応・価格設定を確認する

 

手作り雑貨のMVP:

商品を10個だけハンドメイドして、SNSやハンドメイドマーケットに出品して反応をみる

 

教育サービスのMVP:

教材を一部だけPDFで配布し、読者の声やダウンロード数をチェックする

 

最初から完成品を作る必要はありません。まずは「動く試作品」「見せられるモック」などで良いのです。

 

  1. テストマーケティングとは?

 顧客の“本音”に出会う方法テストマーケティングとは、作ったMVPを市場に出して、実際に使ってもらう・見せて反応を得る活動のことです。

 

目的は、以下のような“顧客のリアルな声”を集めることです。

 ・本当に使ってくれるのか?どんな点が魅力に感じられるのか?

 ・逆に、どこが使いにくい、分かりにくいのか?いくらなら買ってくれるのか?

 

たとえ「売れない」という結果が出ても、それは貴重な学びになります。

事前に分かる失敗は、成功への材料になるのです。

 

  1. MVP・テストマーケティングのステップ(5ステップ)

STEP 1|アイデアを見える形にする

 

目的:

頭の中のモヤモヤを「他人に伝わる形」にする

 

やること:

ノートに図を描くパワポやCanvaで簡単なイメージ資料を作る

サービスの流れを4コマ漫画のように書く

 

具体例:

「アレルギー対応おやつの専門店」をやりたい人なら、商品メニューやパッケージ案、販売の流れなどを図にしてみる

 

ポイント:

完璧に描く必要はなし。「なんとなく伝わる」レベルでOK!

 

STEP 2|必要最小限の形をつくる(MVP化)

 

目的:

ユーザーに見せたり使ってもらったりできる最小限の「実体」をつくる

 

やること:

実際の試作品やサービス内容をまとめたチラシやWebページを作成

 

具体例:

「忙しい親向けの子ども服レンタル」→ Excelで商品管理の画面を作成し、手渡しで試してもらう

 

ポイント:

お金をかけず、手元の材料や無料ツールで始めましょう→ Canva・Googleスライド などが便利

 

STEP 3|3人に見せて反応を得る

 

目的:

自分の思い込みを壊してくれる「リアルな反応」を得る

 

やること:

家族・友人・SNSで意見を聞く「どう思う?」ではなく「使う?買う?いくらなら?」と聞く感想は必ずメモや録音で記録

 

具体例:

「高齢者向けの散歩サポートサービス」を提案し、60代の親世代に「どんな点が不安か?」をヒアリング

 

ポイント:

・「いいね」の数だけ見るのは危険(「いいね」だけして購入しないケースは多い)

・購入意欲や使いたさを具体的に確認

 

STEP 4|価格・ターゲット・メッセージを仮設定する

 

目的:

「誰に、いくらで、どう伝えるか?」を見える化する

 

やること:

「誰が使うのか(年齢・職業・悩み)」を具体化「その人は、いくらまでなら払うか」を仮設定SNS投稿や広告文のような「売り文句」を1文作る

 

具体例:

「子育て世代の共働き夫婦」をターゲットに、「5日間5,000円で食材+レシピ配送」と設定→ メッセージ:「毎日の夕飯、悩まない。食材とレシピをそのままお届け!」

 

ポイント:

ターゲットがあいまいだと、商品もあいまいに

「自分だったら?」ではなく、「その人だったら?(ユーザー目線)」で考えるのがコツ

 

STEP 5|テスト実施

 

目的:

「売れる/使われる/反応されるか」を検証する

 

やること:

・実際にSNSで投稿・予約受付を開始してみる

・無料 or 少額で先行販売(試験販売)イベント出店やクラウドファンディングを使う

 

具体例:

以下のようなやり方で先にフィードバック取得

・雑貨やアクセサリー→メルカリ

・教室→Instagram+予約フォーム(GoogleフォームでもOK)

・アプリ系→サービス概要だけでモニター募集

 

ポイント:

「とりあえず出してみる」ことが大事!

数字(いいね数、問い合わせ数、購入数)を複合的に冷静に見て分析・売れなければ改善するだけ

大事なのは「試した」事実!

 

  1. 今月のアクション

小さく試して、大きく学ぶ今月は以下のアクションにチャレンジしてみましょう!

 

①アイデアを形にしてみる→ノートなどにアイデアをまとめる

 

②アイデアをMVP化してみる→ スケッチ、試作品、スライドなど、形にしてみましょう

 

③少なくとも3人に見せてフィードバックを得る→ 良い点・改善点を率直に聞いて、必ず記録しましょう

 

④似たような商品やサービスをリサーチ→ ネット検索、クラウドファンディング、メルカリなどで探し、競合との差を分析

 

⑤テスト実施→サービス概要だけでモニターを募集を行い、実際に購入意欲がある人がいるか確認

 

  1. まとめ

やるからこそ、見える景色があるアイデアを形にするのは勇気がいります。

 

でも、実際に形にして、人に見せることでしか得られない“気づき”が必ずあります。MVPとテストマーケティングは、最小の投資で最大の学びを得るための手段です。「試す → 気づく → 修正する」というプロセスを繰り返すことで、事業は確実に磨かれていきます。

 

  1. むすびに

ぜひ、「完成していないから出せない」ではなく、

 

「未完成だからこそ、今出して反応を見よう」

 

という視点で、一歩踏み出してみてください。

 

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