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2025/05/01

初めての事業計画の作り方と実際に役立つポイント

起業を目指す際、

多くの人が最初に直面するのが「事業計画を作成にするにあたり、何から始めればよいのか分からない」という壁です。

 

アイデアはある。やる気もある。

でも、それを実際の“事業”として動かすには、もう少し具体的な設計図が必要です。

その設計図こそが「事業計画」です。

 

この記事では、これから起業にチャレンジしたい方、あるいは準備中の方に向けて、事業計画とは何か、どのように作ればいいのか、実際にどのように役立つのかを、実務ベースで解説します。

 

でも実際は、こう思いながらもなかなか動き出せない。理由は人それぞれですが、共通しているのは「何から始めればいいのか分からない」「自信が持てない」という不安です。

 

  1. 事業計画は“自分のため”の未来地図

 

事業計画というと、「銀行に提出する書類」「投資家向けのプレゼン資料」といったイメージがあるかもしれません。
しかし、作成初期の段階では、何よりもまず「自分のために作るもの」と捉えることが重要です。

 

  • 事業の目的を明文化し、自分の軸を確認する
  • 実現したいアイデアが、実際にビジネスとして成立するか検討する
  • 必要な行動、資金、時間を具体的に把握する

このように、頭の中にあるモヤモヤを言語化・構造化することで、事業の精度とスピードが飛躍的に高まります。

 

  1. 事業計画に必要な5つの基本要素

 

ここでは、起業初期に必要な5つの基本構成を紹介します。
特別なフォーマットは不要です。A4用紙1枚でも、エクセルでもパワーポイントでも構いません。まずはラフにでも「言葉にしてみること」が第一歩です。

 

① ミッション(事業の目的・存在意義)

ミッションとは、「なぜこの事業をやるのか?」という根本的な問いに対する答えです。
どんな課題を解決し、社会にどのような価値を生み出すのか。自分自身が、何に突き動かされているのか。

たとえば、

 ・「地方の伝統技術を次世代に継承したい」

 ・「子どもたちが自由に夢を語れる社会にしたい」 

 ・「働き方に縛られず、自分の価値で生きる人を増やしたい」

というような想いが、それにあたります。

ミッションは、事業の“軸”であり、“背骨”です。
迷ったとき、ぶれそうになったときに戻るべき原点となります。

 

② 顧客と課題(ターゲット設定とニーズの明確化)

誰の、どんな悩みや課題を解決するのか?
これは、ビジネスの「需要側(マーケット)」を明確にする作業です。

 

ポイントは、顧客像をできるだけ具体的に描くこと
たとえば、「20代女性」よりも「都内で働く24歳の一人暮らしOL。趣味は洋服収集。部屋が狭く収納に困っている」の方が、圧倒的に商品設計や訴求がしやすくなります。

 

加えて、その人が抱える「不満」「不便」「不安」などの心理的背景まで掘り下げると、提供価値の切り口が見えてきます。

 

③ 提供価値(商品・サービスの内容と特徴)

どのような商品やサービスを通じて、どのような変化や効果を顧客にもたらすのか?
ここでは、「何を売るか」よりも「どう変化するか」にフォーカスすることが大切です。

 

例: 

 ・✕「透明な収納ボックスを販売します」

 ・〇「大切なワンピースを、傷めずにスマートに保管できる収納ボックスを提供します」

競合との違い(差別化ポイント)、具体的な提供形態(定額制/単品販売/サブスク など)も整理しておくと、将来のブランディングにもつながります。

 

④ 収益モデルとコスト構造

ここでは、シンプルに「どのように利益を出すか」を言語化します。

 

項目例:

  • 単価はいくらか?
  • どれくらい売れれば黒字になるか?
  • 初期費用は?
  • 月々の運営費(サーバー代、材料費、人件費など)は?

 

⑤ 行動計画(スケジュール・マイルストーン)

事業は、想像以上に“時間との戦い”です。
やりたいことがあっても、**「いつまでに、何をするか」**が明確でなければ、行動に移せません。

 

行動計画には、以下のような要素を入れると良いでしょう。

  • 立ち上げまでの主なタスク(調査/試作/発信/販路づくり)
  • 実施時期(月別や四半期単位)
  • 成果指標(販売数/リーチ数/フォロワー数 など)

例:

  • 6月:プロトタイプ試作、モニター販売開始
  • 7月:アンケート・改善
  • 9月:正式販売開始(オンラインストア開設)
  • 10月:SNS広告投入/月商30万円を目標に設定

 

  1. よくある課題とその対処法

よくある悩み

対処法

何を書いていいか分からない

5項目に沿って、思いつくことをとにかく書き出してみる

数字に弱い

業界の相場や、同種サービスの価格設定を調べて参考にする

具体化が難しい

他人に話してみると、自分でも気づいていなかった視点が得られる

完璧を目指して進まない

まずは「60点の案」でOK。事業計画は“書きながら磨く”もの

 

  1. 今月の実践アクション

今月は、以下のアクションに取り組んでみてください。

 ①5項目をA4一枚にまとめてみる(文章でも箇条書きでもOK)
 ②Excelやスプレッドシートで簡単な収支計算をしてみる
 ③知人やメンターに話して、反応やアドバイスをもらう
 ④自分のSNSで、アイデアの一部を発信して反応を見る
 ⑤1ヶ月以内に「ひとつ行動するタスク」を決めて実行する

 

  1. まとめ

事業計画に「完璧」は存在しません。

むしろ、実行と修正を繰り返しながら、磨き上げていくプロセスそのものが計画です。

事業が成長すれば、マーケットも、ターゲットも、提供価値も、当然変化します。

そのときに「どこをどう変えるか」を考えるためにも、土台となる計画が存在していることが大きな意味を持ちます。

 

  1. むすびに

最初の計画はラフで構いません。

まずは書き出し、行動につなげる。
それが、起業という旅の“第一章”です。

 

次回は「資金調達の考え方(自己資金/融資/投資)」についてお届けします。

 

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