新年度が始まる4月。
進学や就職、異動、転勤など、生活に変化が生まれやすいこの季節は、自分の人生について見直したり、新しい挑戦に踏み出す人が増えるタイミングでもあります。
「起業してみたい」「自分で何か始めてみたい」そんな想いを心の奥に抱えている人も多いのではないでしょうか?
でも実際は、こう思いながらもなかなか動き出せない。理由は人それぞれですが、共通しているのは「何から始めればいいのか分からない」「自信が持てない」という不安です。
この記事では、起業を考え始めたばかりの方に向けて、最初の大事な一歩として
①起業の「動機」を明確にする
②ビジネスの方向性を考える
③ビジネスアイデアを見つける
この3つのステップを、じっくり丁寧に解説していきます。
最初のステップは、「なぜ自分は起業したいのか?」を深く掘り下げて言語化することです。この部分がぼんやりしていると、少し壁にぶつかったときに方向性を見失いやすくなります。
なぜ「動機」が大切なのか?
・起業は自由度が高い反面、意思決定をすべて自分でしなければなりません。
・社会や周囲の期待ではなく、自分の内側から湧き上がる想いがエネルギーになります。
・最初に描いた「想い」が、やがて仲間を惹きつけ、顧客に伝わる“ストーリー”になります。
書き出すときの問いかけの例:
・自分が人生で成し遂げたいことは何か?
・会社員として働くことと、どこが違う生き方をしたいのか?
・誰に、どんな影響を与える存在になりたいのか?
文章にならなくても大丈夫。箇条書きでも、キーワードでもいいので、頭の中を外に出してみましょう。
書き出すことが、思考の整理の第一歩です。
動機が明確になったら、次に考えるのは「何をやるか」です。
ただし、いきなり正解を出す必要はありません。
ここでは、起業アイデアの種になりそうなヒントを、自分の中から掘り出してみるステップです。
自分を棚卸ししてみよう
・経験:これまでにどんな仕事をしてきたか?成功や失敗は?
・スキル:自分が得意なこと、他人より少し上手くできることは?
・好きなこと:時間を忘れて夢中になれることは何?
・人に喜ばれたこと:周囲から「ありがとう」と言われた経験は?
起業は、自分という人間の“延長線上”にあるものです。つまり、無理に「特別なアイデア」を作る必要はなく、自分が自然体でできることを深掘りしていけば良いのです。
「何をビジネスにすればいいか分からない」という悩みはよく聞きます。
でも実は、アイデアの“種”は日常にたくさん転がっているのです。
以下のような視点で物事を見るだけで、可能性は大きく広がります。
・自分や周囲の「不便・不満・不安」
日常生活や仕事で「ちょっと面倒」「もっとこうならいいのに」と感じた瞬間をメモしてみま
しょう。自分が困っていることは、他の誰かも同じように困っていることが多いです。
・ 誰かの課題を観察する
家族、友人、職場の人が日常で感じている悩み、苦労、改善したいことに耳を傾けましょう。
実際にターゲットになりうる人が身近にいると、ヒントがたくさん見つかります。
・ 異業種の仕組みを応用する(ビジネスの掛け算)
「〇〇×△△」「△△×□□」別業界の仕組みを自分の関心領域に持ち込むと、
面白いアイデアが生まれやすくなります。
・ネットリサーチをしてみる
Googleで「◯◯ 困ってる」「◯◯ 欲しい」などで検索してみましょう。SNS(XやInstagram)で、リアルな声を見るのも有効です。
キーワードの組み合わせで、ニーズの温度感も掴めます。
①起業の「動機」を明確にする
・「なぜ起業したいのか?」を書いてみる
・「なぜそれをやりたいのか?」を繰り返し自問してみる
②ビジネスの方向性を考える
・これまでの職歴やスキルを書き出す
・好きなこと、価値を感じること、社会への想いも整理する
③ビジネスアイデアを見つける
・「自分の不満TOP10」「家族や同僚の困りごと」をリストアップ
・それぞれに対して「どうしたら解決できるか?」と問いかけてみる
・思いついたアイデアをSNSや友人にシェアして反応を見る
・「こんなこと考えてるんだけど、どう思う?」と話してみる
起業の第一歩とは、決して「会社を辞めること」でも、「資金調達すること」でもありません。
自分の中にある想いを言葉にし、行動に移すことこそが、“第一歩”です。完璧じゃなくていい。小さくていい。「やりたい」と思っている自分に対して、一つ行動を起こしてあげること。
それが、未来を切り拓く大きな力になるはずです。
次回は、その想いとアイデアを“カタチ”にするための「事業計画」についてお届けします。焦らず、一歩ずつ進んでいきましょう。あなたの起業の旅が、ここから始まります。
5月は 「事業計画の作り方と実際に役立つポイント」 についてお話しします!
NSGグループ 事業創造本部