「パラスポーツを始める第一歩はここから」 新潟医療福祉大学・障がい者陸上教室『NUHW ParaTFC』

2019.03.28 Thu

新潟医療福祉大学に2017年7月に誕生した障がい者陸上教室『NUHW ParaTFC』。
SHAINプロジェクト(※)の一環として、同学の教職員や学生がサポートし、下肢が不自由な方にランニングができるスポーツ用義足を貸し出し、月に一度練習を行っています。

昨年はデンカビッグスワンスタジアム(新潟市中央区)で開催された『新潟県障害者陸上大会』にも初出場。現在は参加者4名で、5月に開催される次の大会に向けて練習に励んでいます。
教室を立ち上げ、運営を担当している義肢装具自立支援学科助教の髙橋素彦先生にお話を聞きました。

(※) SHAINプロジェクトとは新潟医療福祉大学が文部科学省より平成29年度「私立大学研究ブランディング事業」として選定されたもので、“Sports & Health for All in Niigata=地域住民からアスリートまで全ての人が安全にスポーツを楽しみ、幸せな生涯を過ごす新潟県”の創出を目指すものです。

義肢装具自立支援学科助教・髙橋素彦先生

 

「走るきっかけを作りたい」
大学の環境を生かした教室が誕生
私が担当するゼミでは、義足ランナーの走行動作の解析手法に関する研究を行っています。この研究を進めていく中で、多くの義足ユーザーに義足でも走れる喜びと自身の可能性を感じてほしい、そしてスポーツ用義足を気軽に体験できる場を提供できたらと思うようになりました。新潟にはそれまで障がい者向けの陸上教室がない上、スポーツ用義足は公的医療保険が効かず一足100万円程度ととても高額。気軽に購入して試せるものではありません。

その点、大学には屋内外にグラウンドがあるし、お世話になっている企業様と連携すればスポーツ用義足をレンタルできるかもしれない。さらに、本学にはスポーツに関する研究を進めている教員もおり、この環境を生かすことができるはずだと思いました。そこから実現に向けて準備期間は約1年。2017年7月に3名の参加者を迎えて教室がスタートしました。
練習に参加した50代の男性はそれまで‟走ろう”と考えたことすらなかったと話していましたが、慣れたころには「30年ぶりに風を感じて走ることができた」ととても喜んでいました。

また、練習中は理学療法士や義肢装具士、そして本学の学生たちがサポートに入っています。学生たちが授業で扱うのは主に歩行用義足なので、この教室をきっかけに走行用の足部に触れることで、プラスアルファの学びにも繋がってると思います。教室を始めてから、私のゼミに所属する2名の男子学生は義足ランナーを対象に走行動作に関する研究を積極的に進めています。
参加者の皆さん、そして学生たちにとってそれぞれの可能性が広がっていく教室でありたいと考えていますね。

サポートの学生、職員、スタッフ、皆で一緒にウォーミングアップ。
アットホームな雰囲気も同教室の魅力です。

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