最先端のメタバースの技術を駆使した 「産学官連携」で、時代の一歩先を行く人材輩出を。

新潟コンピュータ専門学校のVTuberの企画、制作、運営を学ぶ「VTuber(バーチャルユーチューバー)コース」では、新潟市の5G実証実験への参加やVR業界の第一線で活躍する(株)バーチャルキャストと教育提携するなど、最先端ICT技術に関する教育に力を注いでいます。

どのような思いで指導に当たっているのか、新潟コンピュータ専門学校 ゲームクリエーター科・CG・Webクリエーター科 統括学科長 山中裕介さんに伺いました。

時代に先駆け、最先端のVR技術を学ぶコースを新設

-「VTuberコース」を設置するに至った経緯を聞かせてください。

山中 2016年頃から、VR技術がゲームや医療など様々な分野で活用されると言われ始め、各学科の教員がそれぞれの分野の企業を訪問し現場でどのように活用されているかの情報収集を行っていました。当校の「新しいものにどんどんトライする」という方針もあり、ゲームクリエーター科に「VRコース」を立ち上げました。

-先進技術をいち早く取り入れた結果、新しいコースが生まれたのですね?

山中 そうです。当時はVR技術を駆使して3Dキャラクターを操作するソフトウェアが普及するなど、技術としては存在していたものの、まだメタバースという呼称はなかった時代でした。メタバースというワードが出てきたから始めたということではなく、当校で取り組んできた研究が、その後メタバースと呼ばれるようになったということです。

-その後、VRやVTuberなどのジャンルは、急速に変化を遂げていきましたね。

山中 5Gとよばれる高速大容量での通信環境が整備され、よりリアルな空間を大勢が同時に楽しめるようになったことは、画期的な進化でした。そこで当校では、2019年に教育提携した(株)バーチャルキャストから最先端システムを導入し、3DCGやVR技術を駆使した授業を始め、2020年に「VTuberコース」を新設しました。

「産学官連携」で、新しいコンテンツを発信し話題を呼ぶ

-授業で培った技術で「産学官連携」の取り組みを始めたようですね。

山中 はい。新潟市と連携した、バーチャルキャラクターによるライブコミュニケーション・情報発信事業の実証実験を授業に組み込み、市内の企業に協力いただきながら「産学官連携」でメタバースコンテンツの制作を行っています。しかし、メタバースをゴールにした授業をしているわけではありません。あくまで、「実現したいことがあり、それを実現するために最適なツールがメタバースだ。」という形ですね。場合によってはメタバースに限らない課題解決方法になることも当然あると思います。

-具体的にどのような制作を手掛けてきたのですか?

山中 アルビレックスチアリーダーズと連携し、VTuberチアリーダー「笑主(えぬし)しぃ」を制作しました。これはモーションキャプチャーを用いて、チアリーダーの動きをバーチャル上に再現したキャラクターで、全国初のVTuberチアリーダーです。試合会場で実際のチアリーダーのダンスパフォーマンスに合わせて、大型ビジョンで「笑主しぃ」のダンス動画を披露しました。担当した学生は「チームのメンバーと共に作った映像で会場を盛り上げるという貴重な体験ができた」と喜んでいました。

-工場見学のプロジェクトにも参加されたようですね。

山中 新潟市と株式会社メビウスと三者間で連携して行ったものですが、「コロナ禍で工場見学を行うのが難しいので、3DのVR空間でキャラクターを組み合わせてできないか」という実証実験でした。実際の工場を3Dモデル化した空間を、当校の学生が作成したオリジナルVTuberが案内しました。

-学生にとっては貴重な経験になりますね。

山中 そうです。インターンシップや授業課題として、実社会でニーズのあるものを作ることができるので、それはとても貴重な体験。まさに「職業実践」ですよね。学生は自分の制作したものが実際に使用されることに喜びを感じることができ、卒業後に社会で働く上での自信にも繋がっているようです。これらの事例はメタバースやVRといった流行りの技術ですが、使える技術は何もそれらだけではありませんので、ニーズを満たすソリューションがどういうものなのかの選択の幅を広げられる学びを意識しています。