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新潟県内トマト栽培におけるLED補光の実証実験を開始 ~ベンチャー農業法人による、日本海側の日照不足への対策~

2021.03.01 Mon

NSGグループの株式会社ベジ・アビオ(本社:新潟県新潟市中央区、事業所:新潟県新潟市北区)は、2021年2月初旬より、トマト栽培におけるLED補光の実証実験を開始いたしました。新潟県が位置する日本海側の課題、「日照不足」の解決となるか、実験の結果を追っております。

 

2016年に設立したベンチャー農業法人 株式会社ベジ・アビオでは、新潟県が立ち遅れている先端技術を活用した施設園芸に取り組んでいます。

新潟県において主流ではない冬季のトマト温室栽培を実施し、定植は8月、収穫期間は9月から翌年7月までと、通常市場時期とずらしてフルーツトマトを出荷しています。高糖度フルーツトマトの当社オリジナルブランド「とマとマとマと」も、12月から翌年6月までと、冬から春が出荷時期となっています。

冬季は暖房を焚くことで温室内の温度を保っていますが、施設園芸がさかんなオランダでの研究によると、日射量が1%下がると、トマト収穫量も1%下がるという結果が出ており、日射量が重要です。年間日照時間が全国でも下位グループの新潟県においては、四国・九州地方に比べると、植物の生長速度が遅く、冬季の収量が大幅に減ります。そこで当社では、LEDにて日射量を補い、光合成を促進させることで、植物の生長速度を早め、冬季の収量安定と品質向上を目指す方法を試験的に導入しました。

当社が所有する温室は9棟、各温室内に4~5レーン、全体で41レーンありますが、実験はそのうち1レーンで実施しております。導入費用は1レーンで80万円ほど、全体に導入するには約3千万円と莫大な費用がかかります。そのため、今回の1レーンの実験で効果的な結果が得られた場合、LED導入面積を増やしていく予定です。

 

望まれる効果としては、第一に冬季の収量増です。北九州市での実証実験では、冬季において前期比40%の収量増の結果が得られているため、より日照条件の悪い新潟県においては、それを上回る効果があると見込んでいます。

その他にも、栽培面積を増やさないため、資材・種苗代、定植の労働力(人件費)は従来のままで賄えます。また、増棟の場合は増棟分の農作業が増えますが、LED補光の場合は生長サイクルを早めるのみであるため、労働力の効率化にも繋がります。反収増に加えて、農業人口減少の対策にも繋がるLED補光は、収益化が困難と言われている農業において、大きな挑戦の1つとなります。

当社経営理念である「新潟県の農業活性化と人財育成」の達成に向けて、新潟県の施設園芸を盛り上げてまいります。

 

法人名:株式会社ベジ・アビオ   
https://vegeabio.co.jp/
所在地:新潟県新潟市北区新富町1419-50                      

代表者名:田中 一幸                         

 

<プレスリリースに関するお問い合わせ>
担当部署:管理・営業部   

担当者名:山﨑 瑶樹
TEL : 025-278-8062   
FAX : 025-278-8063 
e-mail : yamazaki.tamaki@vegeabio.co.jp

 

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