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安心・安全な車社会の実現に貢献する人材育成 学生が最新技術に触れる機会を

2022.09.30 Fri

化石燃料から電気や水素へのエネルギー転換や自動運転、自動ブレーキ技術の革新など、自動車を取り巻く環境は大きな変化を遂げようとしています。そんな変革の時代の今、安心・安全な車社会を支える存在として欠かせないのが自動車整備士です。専門学校 新潟国際自動車大学校では、自動車業界へ優秀な人材を輩出するため実践的な教育に取り組んでいます。

高度な知識・技術が必要な1級自動車整備士資格の取得や最新の車を使用した実習など自動車整備士になるために学ばなければいけないことはたくさんあります。どのような方針で教育に当たっているかを、教務部の吉田 豊さんに伺いました。

 

最新技術の習得と共に、人の命を預かる仕事に就く意義を指導

―技術革新により、自動車整備士に求められることが増えているようですね?

吉田 はい。一昔前までの自動車整備士は、走る、曲がる、止まるをしっかり整備することに重きを置いてきました。しかし、最近では安全運転を支援する高度な装置やハイブリッド車や電気自動車などエネルギーや動力が違う車も整備する必要がありますので、それらの最新技術への対応が必要不可欠です。また時代のニーズと共に、どんどん進化していきますから、そこについていくことも重要ですね。

―整備士の教育で大切にしているのはどのような点ですか?

 吉田 まずは「人の命を預かる仕事に就く」、その意義を徹底して指導しています。ネジを一本絞め忘れても、大事故につながる可能性がある。それをしっかりと理解して実習に取り組むと、細心の注意を払って丁寧かつ確実な仕事ができるようになります。基本中の基本ですが、それを意識しないと、「点検して部品を交換するだけの整備士」になってしまうからです。自分の作業のその先に人の命が存在しているということが意識できる整備士になってほしいですね。
技術面という意味でも、人の命にかかわる部分は大事にしたいと思っています。ですので、日々進化する安全装置などの整備を学校で経験しておくことも重要になりますね。

 

自動ブレーキシステムなどの整備作業をする学生 「特に先進技術関係の整備はパソコンを使った作業なので、整備士っぽい写真にはならないですよ(笑)」と吉田さん。

 

最新の車を活用した実習で、自動運転などの新技術に対応

―最新の車をメーカーから学校へ寄贈いただいたと聞きましたが。

吉田 はい。自動車メーカーから自動運転レベル3 EVや最新アイサイト装備車両を実習車両として寄贈していただきました。学生が最先端技術に直接触れる専門教育ができております。自動車整備業界へ進む人材育成をサポートするために寄贈いただいたものです。このような実践的な教育の成果もあり、当校の卒業生は自動車整備士として各メーカーで活躍しています。メーカーによっては、独自の社内技術検定もあるのですが、入社後の様子を伺うと、それも早い段階で合格できているそうです。

―授業ではどのような実習に取り組んでいるのですか?

吉田 例えば自動運転補助機能であれば、衝突被害軽減ブレーキ、レーンキープ等に使うCCDカメラやレーザーレーダーが装備されていますが、従来の分解整備技術では対応できないレーダーの調整(特定整備)などに対応できる技術を学ぶ必要があります。当校ではメーカー提供の最新車両を活用させていただき、このような最新鋭技術を学んでいます。

―学生は実習で車検も行っているそうですね。

吉田 GIA実習センターには民間車検整備工場と同じ設備があります。その中に認証を取った検査ラインを有していますので、1級整備士学科の4年生が実習として学校の公用車の車検整備を実習として行い、その後に有資格者である職員が確認検査をしています。そのほか故障診断や定期診断などの経験もしっかりと学んでいます。
ですので、現場さながらの実習というよりは、実習が現場そのものになっているとも言えますね。

メーカーから提供いただいている最新車両

 

自動車整備に関わる社会人を対象に、当校の職員が講習会を開催

―自動車メーカーから学生への講習会が行われたそうですが

吉田 コロナ禍の前になりますが、毎年、メーカーやカーディーラーにお願いして講習会を開いていただいておりました。目的は学生がその時の最先端の技術を吸収することです。技術は自動車メーカーそれぞれ特徴がありますので、国内に関しては全てのメーカーにお願いして実施させていただいていました。また職員向けにも同様に講習を行なっていただき、積極的に参加して、我々も学生同様に毎年新しい技術について学びを得ていました。日進月歩の技術に対応することは重要なテーマですし、職員が正確に理解していないと学生に自信を持って教えることができませんからね。

 

 

―社会人向けの講習会を行ったこともあるそうですね。

吉田 新潟県車体整備協会からの依頼で、特定整備、車体整備を行なっている事業者様を対象に、当校の職員が講師となり新潟県内6か所で実施しました。検査の仕方や構造・原理など、私たちが持つ知見を学生だけではなく、自動車に関わる業界の方々にも広くお伝えできたので、少しでもお役に立てていれば幸いです。そういった意味でも当校の持つ役割というのは自動車業界の中でも大きなものになっていると感じています。

―これからどのような思いで教育に取り組んでいきますか?

吉田 今後の自動車は電気や水素など新たなへエネルギーへの転換や自動運転技術などの安全技術など、さらに大きく革新していきます。教育側もその技術革新に対応し、自動車業界へ優秀な人材を輩出できるよう専門職業教育に取り組んでいきます。そして、これからも人の命を預かる仕事であることをしっかりと教育して、安全・安心の車社会の実現に社会貢献していきたいですね。

 

専門学校 新潟国際自動車大学校
〒950-0914 新潟県新潟市中央区紫竹山5-2-10
フリーダイヤル:0120-593-173 FAX:025-241-5371
https://www.gia.ac.jp
専門学校 新潟国際自動車大学校は創造と先進を取り入れ、高度な専門教育を実践することにより自動車業界で活躍する人財育成を教育目標として掲げています。国内最高位の1級整備士を筆頭に2級整備士、車体整備士、3級整備士の育成を通じて専門分野の知識と技能のみならず人間性を伸ばし社会貢献する整備士を育成します。

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