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活動10周年! 学生が車椅子を修理し全国、世界へ。 新潟医療福祉大学「空飛ぶ車椅子サークル」

2020.03.13 Fri


パラスポーツの普及にも貢献したい!
思いを次代へ繋ぎ、さらなる成長へ
現在、新たな取り組みとして、障がい者スポーツ用車椅子の修理を目指す同サークル。「パラスポーツは障がいを持つ方だけでなく、健常者の方も含め、皆で楽しめる競技にと学校や公共イベントで広がりを見せています。全国各地でのレクリエーション用車椅子の普及に合わせ、当大学も修理拠点として役立つことができたらと思っています。パラリンピックではチームに帯同する日本人エンジニアがまだまだ少数という現状もあります。そういった面でも、この新たな試みが義肢装具士を目指す学生たちの可能性を広げていけたらと思っています」と前田先生。

代表の二人に卒業後の目標について聞くと「義肢装具士として車椅子などの福祉用具を必要としている方の生活が豊かになる提案をしていきたい」と鳥越さん。サークルでの活動から日常生活でも、車椅子利用者の方を見ると適合や改善点などを気にするようになったそう。サークルでの経験を、利用者の方へのアドバイスに生かせたらと考えています。本間さんは「ITを活用して医療分野の発展を支えていきたいです。動画を使った遠隔指導などもそうですが、アプリケーションやシステムを用いて、医療・福祉業界の仕事を引っ張っていけたらと思います」と話してくれました。

そして、代表二人に共通したサークルへの思いは「先輩からもらったものを、次の代へと繋いでいくこと」。卒業後でも時間を見つけて活動に参加しているOB・OGのように、後輩をサポートし、育てていきたいと意気込んでいます。
そんな思いが通じてか、こんな修理に挑戦したいという意欲的な姿勢や、積極的に学会で活動報告をする後輩も現れ、先輩たちのモチベーションにも繋がっているようです。

最後に、須田先生と前田雄先生に今後の展望について聞きました。
「活動当初から行っている車椅子の回収・修理を主軸に、今ではフィッティング、車椅子利用時の姿勢や圧力の検証、そしてパラリンピックとの関わりなど、徐々に活動の幅を広げてきました。そして、多くの団体様から協力を得ながら、国内にとどまらず、海外でのボランティアにも積極的に参加しています。学生たちにはこの活動で得た経験を生かし、国際的な視野を持って活躍するようなエンジニアを目指してもらいたいですね」。

名の通り、“空を飛び”世界各地へと車椅子を届ける「空飛ぶ車椅子サークル」。
今後も活動のフィールドを広げ、学生一人ひとりの技術力・人間力の成長、そして世界に飛び立つ人材の育成を目指します。

 

空飛ぶ車椅子サークル
全国の工業高校が中心となる「空飛ぶ車いすプロジェクト(主催: 公益財団法人 日本社会福祉弘済会)」と思いを共に、新潟医療福祉大学で発足したボランティアサークル。
全国の工業高校・大学・ボランティア団体などと連携しながら、使われなくなった車椅子を修繕し、国内外に届けている。そのほかにも、学生による技術指導や、利用者の姿勢に関する研究など活動の幅を広げ、今後はパラスポーツ用車椅子の修理も目指している。
TEL:025-257-4455

 

 

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