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【株式会社新潟人工知能研究所】オムニ技研と協働で、建設業界向けAIソフトウェアを共同開発
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株式会社新潟人工知能研究所(新潟県新潟市、代表取締役 黒田達也)は、地盤調査・解析、構造計算・基礎設計・地盤改良工事の専門集団であるオムニ技研株式会社(新潟県長岡市、代表取締役 久保田宏)と協働で基礎伏図データから杭伏図を生成し、さらに杭伏図から追出し図を作成するAIソフトウェアを共同開発いたしました。
■概要
本ソフトウェアは、設計図面に含まれる柱芯・フーチング情報を高精度に読み取り、必要な杭の配置計画を自動的に作成する機能を備えています。さらに、生成された杭伏図をもとに、施工現場で必要となる追出し図を自動で作成し、各杭の座標、種別、打設情報を視覚的に整理・出力します。これにより、従来は熟練技術者が手作業で行っていた杭配置計画および採寸作業にかかる時間を最大70%以上削減することが可能となり、現場作業員の負担軽減に寄与します。また、自動化されたプロセスにより、作業の一貫性と精度が向上し、人的エラーによる設計ミスや施工トラブルを未然に防ぐ効果も期待できます。なお、本製品の根幹技術である「要素自動配置技術」は、オムニ技研と当社が共同開発し、特許第7545679号「要素自動配置システム及び要素自動配置方法」として正式に登録されています。
■特許情報
特許番号:特許第7545679号
発明名称:要素自動配置システム及び要素自動配置方法
出願日:令和6年5月10日(2024年5月10日)
登録日:令和6年8月24日(2024年8月24日)
発明者:新潟人工知能研究所、オムニ技研
■主な機能
· 基礎伏図データから杭伏図を生成
本機能は、基礎伏図に記載された各柱芯およびフーチング寸法を自動認識し、最適な杭配置を自動生成します。座標データの抽出、配置間隔の自動補正、杭本数の最適化処理がバックグラウンドで行われるため、設計者による手作業の介入を最小限に抑えつつ、設計精度を高水準で確保します。

· 杭伏図から追出し図を自動作成
杭伏図に基づき、各杭の中心座標を自動的にリスト化します。また、現場での測量・位置出しに必要な建物大外寸法の斜距離を計算し、これらの情報を図面上に視覚的に配置した「追出し図」を出力します。このプロセスにおいては、杭ナンバリング、杭間隔チェック機能を搭載しており、施工ミスのリスクを大幅に低減します。

■今後の展開
業界のデジタル化を支え、建設現場の運用効率を向上させ、安全性を強化するとともに、品質向上に努めるため、杭打ちのナンバリング機能を実装し、各杭の識別、追跡、管理を容易にすることで、更なる品質向上と効率化を目指していきます。
また、現場スタッフがスマートフォンやタブレットを用いてリアルタイムにデータへアクセスし、進行状況を即座に確認できるようになることで、効率的な作業遂行や問題解決に寄与していきます。
当社は、AI技術をはじめとするデジタル技術を効果的に活用し、当社独自のサイエンス&テクノロジーを更に強化することにより、様々な業界のデジタル化ニーズに応えるため、最適なソリューションを迅速に提供できるよう取り組んでいきますが、AIデジタル技術に頼りきりになることなく、問題がないか、技術者の目で確認することが重要であり、今後もこれを徹底していきたいと考えています。
<新潟人工知能研究所について>
「人と地域と地球に寄り添うAI」をコンセプトに、人工知能を活用したプロダクトの開発や、企業に眠る様々なデータの総合的な分析やレポーティングにより、お客様の課題解決や意思決定のサポートを行っています。また、セミナー開催や、大学、専門学校、スクール等、教育機関との連携事業や教材開発など、AI人材の育成にも力を入れています。
株式会社新潟人工知能研究所
所在地: 新潟県新潟市中央区米山3-1-46 事業創造大学院大学2F
代表者名: 黒田達也
URL:https://www.nai-lab.com/
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