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【新潟医療福祉大学】ゲームをして眼を良くする?子どもが「楽しく」弱視治療に取り組むゲーム型治療

2026.05.25 Mon

新潟医療福祉大学視機能科学科:多々良先生 (共同筆頭著者)、ウズベキスタン・NAZAR Eye Center のZaynutdinov先生、電気通信大学の石垣先生、北里大学の半田先生による研究グループは、特殊なタブレット端末「Occlu Tab(オクルタブ)」を用いたゲーム型訓練により、両眼性弱視(左右両方の眼の視力が十分に発達しない病気)の子どもの視力が改善することを明らかにしました。
この論文は国際誌「Clinical Ophthalmology」に2026年5月19日付で掲載されました。

研究について

【研究概要】
「ゲームは眼を悪くする」そんなイメージはないですか?確かに、長時間近くを見ることで近視が進行したり、眼の疲労につながったりすることがあります。しかし、”弱視”という眼の病気に対しては、ゲームが治療になることもあります。

弱視とは視機能が十分に発達しない病気であり、視機能の成長期である子どもの間しか治療できません。治療では視力の良い方の眼に眼帯を貼って、視力の悪い方の眼のみを使うという訓練方法が主流ですが、視力の良い方の眼を隠されると子どもは嫌がるため、継続が難しいという課題がありました。

本研究では、「Occlu Tab(iOS版はOcclu Pad)」という特殊なタブレット端末を用いてゲーム型訓練を行いました。Occlu Tabは、専用の眼鏡を通してのみ映像を見ることができる特殊な構造を持つタブレットです。(図1)

ゲーム型弱視訓練デバイス Occlu Tabの画像  
(図1)Occlu Tab


Occlu Tabは特殊な眼鏡を通してのみタブレットの画面が見え、肉眼では画面が見えない仕組みです。さらに訓練対象でない眼は眼鏡を通してもタブレットの画面が見えないため、ゲームをする際は自然と訓練対象の眼を使うことになります。

Occlu Tabでは視力が悪い片方の眼でのみ、タブレットの画面が見えるように設定することができます。そのため、子どもがゲームを積極的に行うことで、視力の悪い方の眼が鍛えられるという仕掛けになっています。この仕組み上、Occlu Tabはこれまで片眼性の弱視の治療に用いられてきました。しかし、本研究ではOcclu Tabで左右の眼を交互に訓練することで、両眼性弱視に対しても治療効果があることを明らかにしました。(図2)

Occlu Tabを用いた研究結果の視力推移グラフ  
(図2) 訓練結果


赤線はbetter eye(視力が良い方の眼)、青線はworse eye(視力が悪い方の眼)の視力値を示しています。いずれも訓練によって視力が向上していることが分かります。

※本グラフでは一般的な視力表記と異なり、「0」に近いほど視力が良好であることを示しています。

【研究者のコメント】
弱視の治療の通院時には、保護者から「今回も指示通り訓練できませんでした」「1日○○分しか訓練できませんでした」などと言われることがしばしばあります。Occlu Tabはゲームが訓練になるため、子どもが楽しく積極的に訓練に参加できるようになることが最大のメリットです。

日本発のゲーム型訓練デバイスが弱視治療に貢献できることを、国際共同研究で示すことができました。日本の技術が世界の医療に貢献できることを嬉しく思います。

【原論文情報】
論文名:Binocular Occlu-Tab Training in Patients with Ametropic Amblyopia: A Retrospective Study

DOI :https://doi.org/10.2147/OPTH.S606380 

【研究者情報】
新潟医療福祉大学医療技術学部 視機能科学科
講師 多々良 俊哉 

【問い合わせ先】
新潟医療福祉大学 入試広報部広報課

E-mail: kouhou@nuhw.ac.jp
TEL: 025-257-4459

【新潟医療福祉大学】 https://www.nuhw.ac.jp/
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