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新潟食料農業大学×開志専門職大学 共催セミナー「新潟におけるスマート農業の取り組み」を開催しました <新潟・日本の農業における現状と課題に関する意見交換>

2023.03.07 Tue
NSGグループ学校法人 新潟総合学院 開志専門職大学(以下「本学」、新潟県新潟市、理事長:池田 祥護、学長:北畑 隆生)では、新潟食料農業大学との共催セミナー「新潟におけるスマート農業の取り組み」を2023年2月13日(月)に開催しました。

産業界と連携し、様々な業界の第一線で活躍するビジネスパーソンをゲストに招いて行っている開志コラボセミナー。第12回となった今回は、新潟食料農業大学(2022年度 第3回 アグロフードセミナー)との共催で「新潟におけるスマート農業の取り組み」をテーマに、2023年2月13日(月)、本学紫竹山キャンパスでの対面およびオンラインで開催されました。前半は招待講演、後半はパネルディスカッションを通じ、新潟・全国における農業の課題や現状、スマート農業がもたらす可能性について等、幅広いテーマについて意見交換が行われました。
セミナー当日の模様をご紹介します。

<第1部 招待講演>
第1部では、2名の講師の方から招待講演を行っていただきました。

▲写真左から、新潟県農林水産部 農業総務課 政策室 主査 平山喜健 様、新潟食料農業大学 食料産業学部 食料産業学科 ビジネスコース 講師 斎藤 順様

平山様からは「スマート農業の現状と課題」と題し、農業分野の現状における担い手の減少、高齢化といった課題と、その解決に向けて行政が進める対策について解説いただきました。国が進める農業新技術の社会実装に向けた推進プログラム、また新潟県におけるスマート農業推進の取り組みについてもご紹介されました。

新潟食料農業大学で講師を務める斎藤様からは「スマート農業の現状と方向性」と題し、ご自身の研究分野である社会科学の視点からご講演いただきました。新たな価値共創や新結合による課題解決の契機にもなり得る「農×異業種の連携」、社会にどのような技術革新が起こるかを分析した「スマート農業とイノベーション」、またスマート農業の導入・推進で社会にもたらされる3つの効果等、さまざまな可能性についてお話いただきました。

<第2部 パネルディスカッション>

第2部では「スマート農業の将来」についてのパネルディスカッションを実施。進行は、本学情報学部 小野山博之 准教授が担当しました。農学博士である小野山准教授は、他大学との共同研究で、収穫機から排出されるタマネギがトラクタのけん引するトレーラ上のコンテナ内に収まるようにトラクタを制御し、連続収穫を可能とするシステムを構築。トラクタの制御手法に関する論文が、2022年度一般社団法人システム制御情報学会 産業技術賞に選出されています。

パネルディスカッションでは、スマート農業における「技術開発・普及」「収益性」「人材育成」の3つのテーマについて意見交換が行われました。

▲第2部からご登壇されたパネリストの方々。
写真左からウォーターセル株式会社 代表取締役社長 齋藤達也 様、株式会社ベジ・アビオ 代表取締役 山﨑瑶樹 様

齋藤様が代表取締役を務めるウォーターセル株式会社は、営農支援ツール「アグリノート」、営農情報共有ツール「アグリノートマネージャー」、米取引マッチングサービス「アグリノート米市場」と主に3つのサービスを運営。生産者に役立つ情報プラットフォームを提供し、営農情報のデータ化、共有、連携を推進しています。

株式会社ベジ・アビオ 山﨑様は、2022年に同社の代表取締役に就任。データ収集による分析を活用した環境制御型のスマート農業で、高糖度のフルーツトマト「とマとマとマと」の生産に取り組みながら、若手農業人材の育成等、新潟における農業の課題解決を目指しています。

それぞれ異なるアプローチで農業に関わる4名のパネリストから、先述のテーマについてさまざまな意見が飛び交いました。特に少子高齢化が進行し、担い手の減少が不安視される農業界における「人材育成」のテーマについては、ベジ・アビオ山﨑様から

「大学等で農業を学んだ方が実際に農業をやるかというと、そうではない現状があります。そういった方が来やすい環境を職場として作ることも重要ですし、今農業をやりたい、という人へ、可視化した情報やしっかりとした言葉で技術を伝えていくことも必要です。そのためにも、投資設備を導入して、今後の収益性につなげようとした時には『やりきる』ことが重要。最初は知識がなくても、目標に向かって邁進する人材を、農業分野から育てていく必要があります。私が代表になってから最も注力したいのがこの人材育成、組織づくりの部分です。これは私たちの会社だけでなく、新潟、全国の農業界全体で取り組んでいかなければいけない課題だと思います」といったコメントがありました。

パネルディスカッション終了後には、聴講者からの質疑応答も行われました。

▲閉会のご挨拶を頂いた、新潟食糧農業大学 食料産業学部長/学科長/教授(法学士)武本俊彦様。

パネリストの皆様、ありがとうございました。
今後もこうした産官学連携の取り組みやコラボセミナーの実施については、本学HPでご紹介予定です。

<実施概要>
新潟食料農業大学<2022年度第3回アグロフードセミナー>
×開志専門職大学<第12回 開志コラボセミナー>

「新潟におけるスマート農業の取り組み」
■日時:2023年2月13日(月)15:00~17:00
■定員:対面100名、オンライン200名
■会場:開志専門職大学 紫竹山キャンパス7階
※本セミナーは「新潟県産学連携による人材育成・定着支援事業」の一環です。
本学の建学の精神である「自学」「挑戦」「創造」「貢献」に基づき、
セミナー参加者の方々の自ら学ぶ意欲と挑戦する力につながることを目的としています。

■開志専門職大学について
2020年4月、新潟市に開学。在学中600時間(約5カ月)以上の長期企業内実習をはじめとする教育で、成長分野の高度人材を育成する総合専門職大学です。実践的なカリキュラムを通じてビジネスの現場で必要な知識と応用力を身に付け、変化する社会で活躍できるプロフェッショナルを育成します。

設置学部:事業創造学部、情報学部、アニメ・マンガ学部

<開志専門職大学 公式HP>
https://kaishi-pu.ac.jp/

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