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産学連携プロジェクト。学生オリジナルブランド「MORE」の誕生。

2020.12.28 Mon

授業で学べる、商売の厳しさ。デザイナーの考え方。

授業ではスケジュール管理・広報・接客など、デザインだけではなく、非常に多くの人々が一つの商品に関わっていることを自覚させます。そして、商売で一番大事なこととして、赤字にならないこと。赤字を防ぐためにも、最初の授業に行うことが、前年度の先輩たちの商品の販売状況についての分析です。先輩たちの作品について、うまくいかなかった部分を分析することは、なかなか残酷なものがありますよね…。ですが、そこでどうしたら売れるのか考え、自分たちの作品に反映させることが必要不可欠なのです。今年度は2019年12月からプロジェクトスタートしており、3月までに一人ずつ企画書を出して、何度も話し合いを重ね、ブランドの方向性を決めていました。洋服を作って、販売するということは、デザイナーの満足ではなく、「誰が何のために、何を欲しがっているのかを常に考えることが大切」なので、それを踏まえたうえで制作に入ることはとても重要なことです。授業の中ではその考えをまず、学生たちに伝えていました。

 

今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、学校が休校になった時期もありました。学校再開後も学生が集まって授業をすることができなかったので、学生たちは4分の1の縮尺製図の制作をリモート授業で行いました。一人一点の洋服を制作するので、基本的には個々での作業になりますが、今回はこれまでと異なり、1つのブランドとして制作を行っています。リモートでは、他の学生が作っている洋服の確認ができないので、コンセプト通り制作ができているのかわからず、不安な学生もいるようでした。対面授業が再開されても、工場やニッターとの連携は対面ができず、電話やメールでのやりとりで作業を進めた期間もありました。いつもと違う環境の中でも、服を作り上げられたことは学生にとって、非常に有意義な経験になったと思います。

 

新しい試み、インスタグラムでの集客と効果。

良いコンセプトで良いものが出来ても、販売がうまくいくとは限りません。そこで、今までになかった取り組みとして、学生オリジナルブランド「MORE」のインスタグラムの運用を行いました。どうやってお客様がブランドを認知していただくかを考えた際に、プロモーションの方法の1つとしてインスタグラムが挙がりました。例年は学校のインスタグラムアカウントでの情報発信がメインとなっておりましたが、ブランドのアカウントを立ち上げて、学生が運営を行いました。ご来店されたお客様は「インスタグラムを見て、来ました!」という方が非常に多かったです。普段インスタグラムを利用している学生の感性を活かして、ハッシュタグなどを用いたことで、リーチしていなかったお客様にも情報が届き、集客に繋がりました。

またモデル撮影は学生がヘア&メイク、服のコーディネートも行いました。ブランドのイメージに沿って、細部までこだわって撮影したものはポスターやインスタグラムでの投稿も行いました。このような取り組みの結果、目標売上の達成。そしてこのプロジェクトでの過去最高売上も記録することができました。学生は自信に繋がったのではないでしょうか。

 

産学連携ができることに感謝の気持ちを持つ。

ブランドを立ち上げて、店頭にリリースするまでのすべてのプロセスを体験することは、本来であれば社会に出ないと経験できないことですが、学生の内に体験できるということが、この授業の一番重要な部分になっています。そしてそこには売れたもの、売れないものというリアルな結果が待っています。しかし、それ向き合い、どうすれば売れるのか?どうしたらお客様に喜んでもらえるのか?作ることを通じて、表現し、伝えることが重要です。そして、このようなコロナ禍の状況でも、売り場を提供してくださった新潟伊勢丹や商品化してくださった工場の方々がいたからこそ、実現できた授業です。学生たちは感謝の気持ちを常に持って取り組んできました。今後も地域の活性化にも繋がるよう、NITFは産学連携プロジェクトに力を入れ、業界を盛り上げることのできる人財を育成していきます。

 

【本件に関するお問い合わせ】
国際トータルファッション専門学校
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