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経営者という遠い目標。
挫折で気づいた大切なこと。

#経営者という目標
#成功と失敗の繰り返し
#夢の入り口

ようやく目標の入り口に立っている。

愛宕商事株式会社
林 尚紀

愛宕商事株式会社エネルギー事業部勤務。名古屋工業大学大学院工学研究科卒。愛知県名古屋市出身。学部時代は体育会スキー部に所属。毎週のように地方の雪山に通った経験などから、「地方創生に貢献するビジネスで起業する」という夢を持つに至る。就活でNSGグループの経営者養成コースと出会い、入社を決める。

これまでのキャリア
入社前
地方創生に関わるビジネスで起業することを目指し、就職活動。NSGと出会う。
1年目
愛宕商事株式会社エネルギー事業部に配属。新規プロジェクトに携わる。
2年目
エネルギー関連商材の新規営業や一部、貿易業務にも携わり、経験を積む。

新規プロジェクトに配属。入社早々、壁にぶつかる。

愛知県名古屋市の出身。名古屋工業大学では修士課程に進学。研究に没頭しながら、体育会スキー部にも所属した。平日は朝から夜まで研究室に缶詰になり、金曜の夜行バスでスキー場に向かい、日曜の夜に帰ってくる。都市と地方を往復する中で、「起業を通じて地方創生に貢献する」という目標を抱くようになった。将来の起業に向けて、道を模索する中でNSGグループの経営者養成コースを見つける。迷いはなかった。新潟暮らしもすでに2年目。どんなに忙しくても週末はリフレッシュの時間に当てる。山が近くなったおかげでスキーにも行きやすくなった。いい温泉もたくさんある。お米や魚もおいしい。すっかり新潟が好きになった。一方、仕事では入社早々壁にぶつかった。所属する愛宕商事株式会社はNSGグループの商社として、さまざまなプロジェクトを推進する企業。入社直後からエネルギー事業の新規プロジェクトに配属された。初めて聞くビジネス用語の数々。見たことのない桁数の予算額。関わる人は自治体や大企業の要人ばかり。圧倒されて足がすくんだ。意気込んで入社したものの、自分の給料分の売上すら上げられない現実。経営者になるという夢が遥か遠くに霞んで見えた。

貿易業務と新規開拓。小さな成功と失敗の繰り返し。

「今後の勉強になるから、貿易業務を覚えてみないか?」。入社2年目になったとき、社長から直接声をかけられた。「はい、やります」。即答した。どうにか売上に貢献したいという思いがあったから。日本海側にある新潟は古くからロシアとの繋がりが深い。ロシア本国や周辺諸国に自動車のエンジンオイルなどを輸出する事業を担当した。需要は豊富にある。価格を見積り、調整して立て替え資金を準備する。会話も書類もすべてが英語。不慣れな仕事だったが、やっと自分の売上を立てられたことがうれしかった。次に取り組んだのはエネルギー商材の新規営業。電気や水を大量に消費する病院や介護施設、ホテルなどに節電や節水に繋がる機器を提案する。電話をかけてもほとんど取り次いでもらえない。飛び込み訪問でパンフレットを置かせてもらっても、問い合わせが来ることはまずない。「こんなことしても意味があるのか?」。次第に心が消耗した。

経営者という目標。やっと、その入り口に立っている。

最初の1ヶ月はまったく手応えがなかった。ところが、2ヶ月目からぽつりぽつりと話を聞いてくれるところが出てきた。電気や水道の利用データをもらって、シミュレーションレポートをつくる。「いい結果ですね、前向きに検討しましょう」。そう言ってくださるお客様が少しずつ生まれてきた。商品自体は競合他社よりも確実に優れている。導入すれば必ずメリットが生まれる。理屈で考えれば導入した方がよいに決まっている。その思い込みが間違いだった。人間は感情の生き物だ。理屈の前に感情が立ちはだかる。話を聞いてもらえないのは、自分に心を許してもらえていないから。世の中は研究室とは違う。そのことに気がついてから、少しずつ状況が好転するようになった。パンフレットを置いてくださるだけでありがたい。そう思うと自然と笑顔が出せるようになった。先日、ある施設の方が成約を決めてくれた。「電気代が高くなって、困っていたタイミングに営業に来てくれて助かった。おたくの商材を買わせてもらうよ。」うれしくて、鼻の奥がツンとした。経営者という目標はまだまだ遠いかもしれない。でも、やっとその入り口に立てた気がする。

※所属表記・記事内容は、取材当時の内容に基づいています。
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