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自然を活かしたオリジナル野外研修で人間力を育成。
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20年にわたりアウトドアの専門人材を育成してきた国際自然環境アウトドア専門学校は、研修事業チームを設立し、大学・専門学校の学生や企業の新入社員向けの人間力を育成する研修プログラムを実施しています。2023年度は2700名を超える受講生に研修プログラムを実施しました。
どのような背景から研修事業チームを立ち上げたのか、自然を生かした研修プログラムの効果、今後チャレンジしたいことなどについて、国際自然環境アウトドア専門学校副校長 植木潤さん、同校研修事業チーム主任 小野彰太さんにお話を伺いました。
小野彰太さん(左)、植木潤さん(右)
専門学校の教育コンテンツを生かした新規事業を開始。
— どのような研修プログラムがあるのでしょうか。
小野 例として専門学校での研修プログラムでは、次のような活動を実施しています。まずは野外調理。メニューも使う食材も参加者が話し合って、自分たちで決めていく課題です。続いてたき火トーク。各チームでたき火を囲み、多様なテーマで語り合い、時間の許す限り交流を楽しみ、メンバーの新しい一面を知る機会となります。このように、自然を生かした本校ならではの研修プログラムを学校や法人からのオーダーに合わせて計画し、大学・専門学校の学生や企業の新入社員に対して実施しています。今年度はさらに完成度を高めると共に、学生向け研修ではリーダーシップなどのよりビジネスの現場に近いテーマにチャレンジしていく予定です。
たき火トークの様子
— どのような背景や目的から研修事業チームを立ち上げたのですか。
植木 2022年に私が本校に赴任した際、国際自然環境アウトドア専門学校で、より本校らしい魅力を確立していきたいという話が持ち上がりました。以前はNSGグループ内の専門学校の姉妹校を対象に人材育成研修を実施していたと職員から聞き、それをブラッシュアップすれば本校の事業の新しい柱になるのではないかと考えました。本校は自然を生かした独自の教育を展開してきたノウハウがあり、さらに各分野のプロフェッショナルが講師を務めていますので、それらを生かした本校だからこそ出来る研修プログラムを提供できると思ったからです。
— 自然を生かした研修事業チームを立ち上げている専門学校は、全国にはあるのでしょうか。
植木 アウトドアに関する総合的な知識を実践的に学び、将来の職業へ導くような専門性を持った学校は全国唯一です。さらに研修事業を専門に請け負うチームを持つ法人や企業は複数ありますが、自然を生かすという特色ある研修を提供しているのは、私が知る限り専門学校では本校だけです。
— どのように研修事業チームをスタートさせたのですか。
植木 新たに専門人材三人を採用してチームを作りました。そのうち二人が、本校の卒業生です。学校で学んだことを生かしてアウトドア業界で働き、また母校に戻ってきてくれました。採用段階で最も大切にしていることは、NSGグループの理念に共感できる人財かどうかです。「地域社会・国家・国際社会で活躍する人財を育成」していくという気持ちを持った方と一緒に働きたいからです。その点、本校の卒業生はこの理念を理解してくれているので、採用後もスムーズに研修事業チームに参画することができました。もう一人も、野外教育業界の経験があり、その経験が本校にとって良い刺激となっています。
— NSGグループの専門学校での研修から始めたのですね。
植木 はい。NSGカレッジリーグの研修は2023年から開始し、本校で1泊2日で実施しました。初年度となった2023年度は、計26校124学科2700人以上の学生が受講しました。今年度はNSGカレッジリーグの全29校2900人の学生の受講を予定しています。また今年の春に入社したNSGホールディングスの新卒内定者や開志専門職大学の新入生に向けた研修を実施するなど、NSGカレッジリーグ以外にも広がっています。
各部門の教員が情報を共有し、学校全体の教育力の向上にチャレンジする。
— 講師の方が意識されているのは、どのような点でしょうか。
小野 非日常的な野外研修を通して、受講者が学校生活や仕事に生かせる学びの提供を心がけています。昨年度の研修後のアンケートでは、88%の方に有益な研修だったとお答えいただきました。今年度についても、4月からの受入実績では91%の方に満足いただいております。ですが、研修に満足して終わりではなく行動変容につなげられるように、受講生に適切なフィードバックをすることを心がけています。
— 研修事業は学校全体の教育力の向上にもつながっているのではないでしょうか。
小野 それは私たちも実感しています。研修教育と専門教育の両部門の教員の情報共有を積極的に行っており、教員全体で学び合う「ラーニングカルチャー」の醸成にチャレンジしています。具体的には研修事業チームで得た実践知、経験値を専門教育の教務部にも還流させて生かすように意識していますし、逆に日々の実践教育の中で得たことを研修事業チームでも生かすように意識しています。このような双方向の学びの循環を目指しています。
植木 また、勉強会の実施や、SNSを活用して情報を日常的にシェアしています。このように教育活動の中での個々の経験値を教員全体で共有することで、教員個人の能力の向上が図られ、ひいては学校全体の教育力がアップすると考えています。
DX化が進むほどに、野外教育の重要性はさらに増す。
— これから取り組みたい研修のジャンルはありますか。
小野 これまで同様、学校関連への研修をブラッシュアップすると共に、これからは企業への研修にも積極的に取り組みたいですね。現代は将来の予測が困難な「VUCA時代」と言われていますが、アウトドア自体がVUCAな環境ですよね。そのため、実際のビジネスの現場で求められるようなVUCAな環境を本校であれば研修の場としてご用意できますし、その中で得た学びはビジネスの中でも即役立つと考えています。
— 今後の抱負についてお聞きかせください。
植木 研修事業チームを立ち上げて2年目に入りましたが、野外研修という概念がまだまだ広く一般には認知されていないのが現実です。また、AIの発達や教育のDX化が進み、これからもオンラインでのやり取りが増えると思います。ですが、社会で生きていく中で、人と人とのコミュニケーションはすべての活動のベースです。このような時代だからこそ、自然を生かして人間力を育成する本校の野外研修を受ける価値や意義はあると確信していますし、この新しい研修事業を社会に広げることは、本校の使命の一つだと考えています。
小野 非常に変化が激しい時代に対応するためにも、人間力の育成は求められています。その学びの場として、自然は最適ですし、自然任せではなく講師の指導力も重要です。そういった意味からも本校の野外研修は、時代の最先端をいっているのではないでしょうか。今後も研修プログラムのブラッシュアップ、新たな開発に挑戦し続けたいですね。
国際自然環境アウトドア専門学校
新潟県妙高市原通70
TEL:0120-537-010 / FAX:0255-82-4428
https://www.i-nac.ac.jp
アウトドア活動や自然体験を通じて、人間力の回復や地球環境保全につなげるプロフェッショナルを育成し続けている当校では、自然の価値を探求し、その専門性を活かした社会課題の解決に取り組んでいます。また、自然からの学びを実社会に還元できるよう、カリキュラムの中から外部企業、団体との連携を通じ、リアルな課題を通した即応用可能な実践知の獲得を目指しています。
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