社員がイキイキと働けるような環境作りと、 障がい者雇用に積極的に取り組みたい。
株式会社はあとふるあたご / 廣川 江里香

2023.02.13 Mon
PROFILE
廣川 江里香
株式会社はあとふるあたご 人事部
新潟市生まれ。異業種から転職して2002年 (株)愛宕商事に入社。2003年 (株)愛宕商事からの(株)はあとふるあたご分社独立に伴い、同社社員となる。はあとふるあたご柳都大橋、はあとふるあたご河渡本町のオープニングスタッフを経て、2005年本社人事部に異動。新卒・中途採用の窓口として多忙な日々を送りながら、介護福祉士、保育士、心理相談員、障害者職業生活相談員、ジョブコーチなどの資格を取得。介護業界のイメージ変革に日々奔走している。
ヘルパーの資格と事務の経験を活かして、介護業界へ転職。
介護の現場を体験して、その後、人事部へ異動。
介護事業者の原動力となる人財を広く集める。
また社員の心身のケア&フォローに取り組み、働きやすい職場を目指す。
“ワクワクできる職場”をモットーにチャレンジングな風を社内に吹き込む。
今力を入れているのが、障がい者の雇用。
介護のポジティブなイメージを広めるべく、今日も奔走する。
そんな廣川さんが切り開きたい、介護の未来とは。

資格と事務経験を活かして、介護業界にチャレンジ。

異業種から介護の世界へ、なぜ転職しようと思ったのですか?

前職の頃に「これからは福祉の時代だ」と考え、ヘルパー2級(現 初任者研修)の資格を取得して将来を模索していたさなか、愛宕商事が「デイサービスセンター柳都大橋」のオープニングスタッフを募集していました。ヘルパーの資格と前職での人事の経験を活かせたらと思い応募。そして採用していただき、事務をやりつつ、お客様の送迎、入浴介助、レクレーションなど介護の現場にも携わりました。翌年2カ所目の「デイサービスセンター河渡本町」の立ち上げにも参加。愛宕商事からはあとふるあたごが分社化するにあたり、事務の経験を評価されて人事部に異動することになりました。

介護の現場から人事部に異動になった時に戸惑いはありませんでしたか?

正直戸惑ったこともありましたが、上司から採用業務のノウハウを教えてもらう中で、その面白味を実感しました。説明会等での出会いから始まり、採用してその社員の入社の手続きをし…その社員にとっての、はあとふるあたごとの最初の出会いに立ち会えることに喜びを感じます。入社後も、施設に行けば活躍している姿を見ることができる。その社員も私の顔を見れば声をかけてくれます。「自分も頑張らなきゃ」と、元気をもらうことも多いですね。
採用について教えていただいた上司との付き合いも長くなりましたが、すごくアグレッシブな方で、「とにかく行動してみよう!俺が責任を取るから」が口癖。だから新しい取り組みでも、失敗を恐れずに実行に移せました。本当に上司に恵まれていると思います。今は私にも部下がいるのですが、「何かあったら私が責任を取るから、自由な発想でやってみよう」と言っています。

現在の仕事の内容を教えてください。

人事・事務関係全般ですが、それらを全般的に見つつ、メインは採用で、新卒入社と中途入社のどちらも担当しています。合同企業説明会に出たり、新しい施設で説明会を行ったりと、外に出かけることも多いです。
当社の施設は県内52カ所あり、マッチングが難しいこともありますが、常に人員を安定的に充足できるよう日々奔走しています。

会社説明会でピンクをアピールすることが多いそうですが、その理由は?

ピンクは、はあとふるあたごのハートの色なんです。「“人”を一番大切にする」というのがはあとふるあたごの企業理念なのですが、この企業カラーは社内にも浸透していて、人の意見や個性を大切にする風土があります。だから、年齢や肩書きなんかは関係なく、私が部下から注意を受けることもありますし、私から上司にも言うべきことは言っています。上司も聞く耳を持ってくれ、受け入れてくれる。本当に風通しの良い会社だと思います。
そんな企業カラーが表れているのがこのピンクだと考えているので、ワクワクするような当社の雰囲気を視覚で伝えていけたらと思い、説明会にはピンクの服をよく着て行きます。

人事部としてワクワクできる職場づくりに奔走。

働きやすい職場づくりに取り組んできたそうですね。

はい。この業界はそもそも離職率が高く、人事としては大きな課題です。メンタル面での不調を抱えるスタッフがいた場合には、その本人や施設の責任者と面談を重ねて、相談に乗るようにしてきました。おかげで相談件数自体も減ってきて、業界の中でも低い離職率を維持できています。
離職者が出ると、残った社員が疲弊して現場が回らなくなります。負の連鎖を断ち切るためにも、心と身体のケアとフォローに努めています。

人事の仕事のやりがいを感じるところはどこですか?

毎年30名前後の新卒社員、中途社員であれば100名ほどを採用しています。だから、高校を卒業する18歳から60歳、70歳の方まで、毎日多くの方との出会いがあり、発見があります。皆さん年齢に関わらずそれぞれパワーをお持ちで、学ばせてもらうことも多いですね。また先ほどお話した入社後のケアでもそうですが、人事の仕事は本当にいろんな人と関わる仕事だなと実感します。私は感情移入しやすくて、「よく話してくれたね、ありがとう」という気持ちで向き合っていると、一緒に泣いたり笑ったりしてしまって。そんな方々の人生のターニングポイントに携わることのできる点も、やりがいの一つかもしれません。

介護の仕事について求職者から聞かれた時は、どのように答えていますか?

「大変ですよ」と正直に言います。どの仕事もみんな大変ですが、特に命を預かる仕事なので、その分気も使うし、体力も使う。「でも、そんな苦労の何倍もの“ありがとう”というシャワーをいっぱい浴びさせていただく、やりがいのある仕事だよ」と。また、うちのメイン事業は在宅介護なので、元気なおじいちゃんおばあちゃんが多く、自立支援として「できることを増やしていく」仕事が主になります。だから、「一緒にワクワクしながら、楽しみながらやっていけるよ」と伝えています。私が現場のスタッフとしての経験があるからこそ、自信を持って言えるのだと思います。

社員がイキイキすると、お客様も笑顔になる。

はあとふるあたごの、他社にはない特徴とはなんですか?

現場のワクワク感です。現場の社員が明るい雰囲気を大切にしてくれているので、私達にとってもそれが自慢になっています。私がいくら良さを語っても、百聞は一見にしかず。現場に行って社員のイキイキと働く顔を見てください、そしてお客さまの笑顔を見てくださいと、いつも言うようにしています。

仕事をする上でのモットーを教えてください。

お客様をワクワクさせるには、社員みんながワクワクしている必要があると思っています。私たちの部署でも、節度は保ちつつも良い意味で上下の垣根なく、チームで仲良く協力して業務に取り組んでいます。人事の私たちがワクワク感を持ってやっていれば、自然と他の社員にもポジティブなムードが伝わり、アグレッシブな空気が生まれ、いろんなことにチャレンジしていく雰囲気ができると思っています。また困りごとが起こったときにも、明るい印象であれば相談しやすいでしょうし、頼ってもらえる存在になれるように、これからも楽しく仕事に励みます。

障がい者が活躍できる環境を作り、現場になくてはならない戦力に。

障がい者の雇用促進に力を入れてきたとお聞きしましたが。

はい。以前から上司と共に取り組んできました。まさにゼロからのスタートで、NSGグループの愛宕福祉会が新潟市より委託されて運営している、新潟市障がい者就業支援センター「こあサポート」にいろんなことを教えてもらいながら、試行錯誤を繰り返して法定雇用率を上回る雇用を続けています。その成果が認められ、平成28年度には障がい者雇用優良事業所努力賞を、令和2年度には障がい者雇用優良事業所新潟県知事賞をいただきました。地域の力を地域のために、私達は地域に根ざした介護事業を展開し、障がい者の働く場所を創出することも使命だと思っています。

雇用促進を図る上で難しいことはありましたか?

最初、施設の社員の反応は決して良かったとは言えませんでした。しかし、障がいのある方の引き出しを増やし、成長する姿を目の当たりにすることにやりがいを感じたようで、今では当たり前になりました。各施設に1人は必ず障がいのある方を配属していますが、全員それぞれの施設にとってなくてはならない存在になっています。また人の成長を実感できた影響からか、「ベテラン、経験者、即戦力の人員が欲しい」と言っていた現場も、未経験者を育てる喜びを感じているようで、新卒社員の入社も楽しみにしてくれるようになりました。

これから挑戦していきたいことはありますか?

介護業界のポジティブなイメージをもっと伝えていきたいですね。話を聞いてもらうと、「介護の仕事ってこんなにワクワクできるんですね!」と言ってもらえることが多いんです。でも、まだまだ寝たきりのおじいちゃん、おばあちゃんのお世話をするだけが介護の仕事だと思われていることが多く、合同企業説明会等でも「ああ、介護か」と、話を聞く前に素通りされてしまうこともあります。
「社会に貢献する仕事がしたい」という学生はいっぱいいると思うんです。そんな人たちに、こんなに身近に、ワクワク楽しみながらできる『人のためになる仕事』があることを知ってもらいたい。そうすればこの業界に若い人材が集まってくるはずだと思っています。当社は笑顔で支え合う、“人”を大切にする雰囲気にあふれています。ぜひこれからも、介護業界と当社の未来を担う人材に出会いたいですね。

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