福島県内初「赤ちゃん食堂」始動。離乳食期の親子を医療×専門学校で支える。

2026.02.13 Fri

離乳食期の赤ちゃんと保護者を、地域でどう支えるか。その問いから生まれたのが「赤ちゃん食堂」です。FSGカレッジリーグは、星総合病院様と連携し子育てに向き合います。それは専門学校ならではの学びを実践する取り組みでもあります。

今回は、JO-BI国際ビジネス公務員大学校 教務部長 國分 千恵さん、B&F国際ビューティ&フード大学校 教務部長 柿沼 文恵さんに、企画の背景と地域貢献の可能性について話を聞きました。

FSGカレッジリーグが開催した赤ちゃん食堂に参加する保護者と赤ちゃん

 

医療との出会いから動き出した、福島県内初の「赤ちゃん食堂」。

― 今回の「赤ちゃん食堂」を企画したきっかけは何だったのでしょうか。

國分 郡山市に複合施設「おおまちてらす」を開設するにあたり、医療に教育・人材育成を掛け合わせた地域連携ができないか、という相談をいただきました。「こども食堂」は全国的にも数多く取り組みがありますが、離乳食期の赤ちゃんと保護者に特化した取り組みはほとんどありません。それならば福島県で初めて挑戦してみよう、と考えたのが今回のスタートでした。

インタビューに応えるJO-BI国際ビジネス公務員大学校 教務部長 國分さん
JO-BI国際ビジネス公務員大学校 教務部長 國分さん

 

― 「離乳食期」に焦点を当てたのはなぜですか。

國分 背景にあったのは、離乳食期の孤立と負担です。栄養、アレルギー、食べてくれない不安、準備の手間など、悩みが多い時期です。赤ちゃんには楽しい離乳食を。そして、保護者には息をつける時間を。その両方を同時に届ける場としてこの形を考えました。

 

― 2つの専門学校が連携することで、プログラムの内容も広がりましたね。

柿沼 同じFSGカレッジリーグ内に異なる専門性を持つ学校があり、日頃から連携しやすい土台があるので、同じ場所で同時に実習に取り組み、一つのプログラムとして成立させることができました。

 

インタビューに応えるB&F国際ビューティ&フード大学校 教務部長 柿沼さん
B&F国際ビューティ&フード大学校 教務部長 柿沼さん

 

保育・食・癒しで支える。親子が安心して過ごせるプログラム。

― JO-BIとB&F、それぞれの専門性はどのように生かされたのでしょうか。

國分 JO-BIでは、こども保育科の学生が中心となり、親子ふれあい遊びを担当しました。絵本の読み聞かせ、手遊び、パネルシアター、ペープサートなど、日頃の授業や実習での学びを現場で実践しました。

柿沼 B&Fでは、「癒し」と「食」を担当しました。トータルビューティ学科の学生は、アロマオイルを使ったハンドトリートメントを実施。シェフ学科は、保護者向けのランチボックスを担当しました。地域食材を使い、授乳期・育児期に不足しがちな栄養素を意識した構成です。離乳食は、病院の管理栄養士が担い、私たちは始めて離乳食期の食事を学ぶ機会となりました。

赤ちゃん食堂で保護者向けランチボックスを作ったB&F国際ビューティ&フード大学校シェフ科の学生たち

 

― 専門性を生かす上で、一番大切にした点はどのようなところでしょうか。

國分 対象は生後7〜9か月。何よりも大切にしたのは、「安心・安全に過ごせること」でした。怪我を防ぐ環境づくりに加え、赤ちゃんの月齢や発達段階を踏まえ、その時期に適した遊びだけを選びました。

柿沼 B&Fの施術も同様です。ハンドトリートメントは、赤ちゃんのそばを離れずに受けられる方法を採用。食材や想定されるアレルギーは、病院の管理栄養士の方々と事前に丁寧な打ち合わせを行い、保護者にも共有した上で参加していただきました。

 

― 現場に出たことで、学生にどのような変化がありましたか。

國分 保育の学生にとっては、医療スタッフと接したことや、保護者支援の重要性を体感できたことが大きな学びになりました。子どもだけでなく保護者とも向き合う時間が、印象に残る経験になったのではないかと感じています。

柿沼 B&Fの学生は、初対面の一般の方に施術や食を提供し、相手の反応を目の前で受け取る経験が、教室では得られないものとなりました。学びが社会とつながる瞬間を実感できたと思います。

B&F国際ビューティ&フード大学校の学生からハンドケアの施術を受ける保護者たち

 

医療と地域に関わり育つ、学生たちの実践の学び。

― 医療機関との連携で「できるようになったこと」は何でしたか。

國分 「おおまちてらす」は、乳児院、レストラン、運動施設、居住スペースなど、医療・福祉・生活が一体となった施設です。その場所で実施できたことで、学生が地域課題に触れ、保護者が医療スタッフの助言を得られる、学びと安心が同時に生まれる場になりました。

柿沼 私たちにとっても、医療×教育×地域が一つの場で交わる経験は大きな学びでした。

 

― 参加した保護者や、星総合病院様からの反応はいかがでしたか。

國分 事後アンケートでは、「リフレッシュできた」「相談できて気持ちが軽くなった」といった声が多く、手応えを感じました。

柿沼 病院からも、「ぜひ継続したい」「新しい連携の形が見えた」という声をいただいています。これを機に、学校の活動を知って来校してくださる方も増え、新たなつながりが生まれ始めています。学生の学ぶ様子をご覧いただく貴重な場になったと思います。

FSGカレッジリーグが開催した赤ちゃん食堂の参加者の集合写真

 

つながりが循環し、福島の未来へ。

― この取り組みを、福島のどんな未来につなげたいですか?

國分 ポイントは、地域の中で学び、地域の中で役に立つ経験だと思います。学生が地域と関わる機会が増えれば、結果的に福島県を元気にする力になると考えています。FSGカレッジリーグでは、お仕事体験講座や指定管理事業なども通じて、子どもたちが早い段階から地域と関わる機会をつくってきました。

柿沼 卒業後に県外へ出ても、経験を積んだ後で地元に戻り、地域で活躍する卒業生も少なくありません。学生時代に地域の方と関わる経験をしているからこそ、「いつか福島に戻りたい」という気持ちが育つのだと思います。医療・教育・地域がつながり、人が循環していく。その積み重ねが、福島県を元気にしていく力になると考えています。

 

次年度に向けて、改善したい点を教えてください。

國分 赤ちゃん食堂は、次年度以降も継続する予定です。初回は規模を抑えながら実施しましたが、課題も見えました。振り返りを生かし、より満足度の高い取り組みにしていきたいと考えています。

柿沼 分野を横断した連携には、まだ広がりの可能性があります。FSGカレッジリーグ全体で力を合わせることで、地域に対してできることが確実に増えます。学生が学びながら地域と関わり、経験を地域へ還元する。その循環を大切に、地域とともに歩み続けたいと思います。

JO-BI国際ビジネス公務員大学校 教務部長 國分さんとB&F国際ビューティ&フード大学校 教務部長 柿沼さん

FSGカレッジリーグ

FSGカレッジリーグは、地域とともに人材を育てる東北最大級の専門学校グループです。公務員、ビジネス、保育、デザイン、情報、自動車、医療・福祉、食、美容など多彩な分野で、時代の変化に対応した実践的なカリキュラムに取り組んでいます。全ての人に包括的かつ公平で質の高い教育機関であり続けることを目標としています。

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