社会で求められるITスキルを身に付ける 「スターA I・情報塾」開校。

2023.07.20 Thu

将来的にIT人材の不足が予測される現代において、小学校ではプログラミング教育の必修化が始まり、高校ではプログラミングが学習内容とされる「情報」科目が必修化されるの加え、2025年の大学入学共通テストに新たな教科として追加される予定です。IT化が進む社会の変化に対応するため、株式会社チアリーでは中・高校生を対象にした「スターAI・情報塾」を開校しました。

どのような考えのもとに講座を企画したのか、スクールの運営責任者である株式会社チアリー事業開発本部 椿 大吾さんに伺いました。

 

次代の日本を牽引する情報技術を学ぶ新スクールを開校。

― 「スターAI・情報塾」の開校にはどのような意図が?

椿 株式会社チアリーのミッションは、「全世代の方に対して教育を通して生きる力を提供する」というものです。その使命に基づき、英会話教室やパソコン教室、プログラミング教室、健康麻雀教室など、全国90ヶ所以上で展開してきました。しかし、中・高校生利用者はまだ少ないという課題がありました。

― 中・高校生から必要とされる講座として企画を立ち上げたわけですね。

椿 その通りです。次の時代に必要な教育として、「情報教育」があります。既に小学校ではプログラミング教育の必修化が始まっており、2025年の大学入学共通テストには新たに「情報」が科目として組み込まれる予定です。これは社会においてDXの分野が急速に成長しており、社会で活躍するために必要なスキルとなっているからです。

― 日本は情報AI・情報分野は世界的に見て後れを取っていると言われていますね。

椿 日本の経済成長のためには、AI・情報分野の市場拡大が急務ですが、必要なDX人材は大幅に不足していると予測されています。次の時代を担う若者が専門知識や技術を学ぶことが非常に重要です。そこで、今後の日本を牽引する力となるべく、AI・情報技術を体験的に学び、その仕組みを理解し活用できるような講座を開くことで、社会に貢献できる未来の「スター」を育成したいと考えました。その思いから、「スターAI・情報塾」というスクール名を選びました。

 

NSGグループ内の連携とコミュニケーションを活用して、「スターAI・情報塾」を開設。

― 新スクールの開校に向けて、どのように進めていったのでしょうか?

椿 最初は社内のスタッフ数名で事業の計画やマインドを決定しました。その後、NSGグループのAI領域のベンチャー企業である新潟人工知能研究所や開志専門職大学情報学部などにも協力を仰ぎながら、スクールの中核部分を固めました。そして、実際の運営方法や受講生の募集方法、約400人いるインストラクターの講師との連携方法などを詰めていきました。最初は数名の中核メンバーからスタートし、徐々に実際の運営メンバーへと拡大していきました。

― この開校に当たり、苦労したことはありましたか?

椿 まず最初の課題は、「AI・情報を学ぶ必要性をどう伝えるか」という点でした。当初、保護者の方々に対してその必要性を理解していただくのが難しいと感じていました。しかし、私たちは若者がこれからの日本を支える上で、AIや情報の知識と技術が不可欠であるという信念を持っていました。中学、高校へ進学するお子さんを持つ保護者の方々にその必要性を伝えるために、文章だけでは伝わりにくいと考え、全国の教室を訪れて70回以上の説明会を行い、直接メッセージを伝える努力をしました。

― 保護者の方々直接メッセージを伝えた反応はいかがでしたか?

椿 AI・情報に関する知識や技術が社会的に求められることや、2025年からは大学受験の科目として取り入れられること、学校の授業だけでは理解が難しいこと、例えば一つの用語を学習するのでもあっても用語の説明で終わっていて、仕組みやメリット、デメリットにどういったことがあるのかという深掘りは先生が説明できるかどうかによって差が出てきます。そういったことを説明すると、多くの方々が納得していただけました。また、「スターAI・情報塾」の学習システムを実際に体験していただく機会も設けました。これにより、授業の内容をより具体的にイメージしていただけたことが大きな説得力となりました。

 

長年培ったノウハウを活かし、楽しく安心して学べる学習環境を提供。

― カリキュラムの中で、特に重視している点は何ですか?

椿 まず最初に楽しい授業の実現をめざしました。楽しくなければ、興味や学習意欲は湧いてきません。特にこの講座はオンライン形式なので、いつでもどこでもスマートフォン、タブレット、パソコンで学習を始められます。自由な学習の一方で、自己管理も必要です。そのため、「AIや情報って楽しいな」と思ってもらえる仕掛けが必要です。学習が教科書のような単純な読書とならないように、チャットで登場するキャラクターと会話するような形でAIや情報技術の話題を取り入れた、ストーリー性のある学びを提供しています。また、学習した内容をより深く理解するために、毎回アクティビティ(体験実習)を行い、実践的な成果を出せる場面を多く取り入れています。

― そのほかに大切にしている学びのポイントはありますか?

椿 楽しみながら課題に取り組み、それを乗り越えて新しい知識や技術を身につけることが重要です。また、オンライン形式では一人で学ぶことが多く、不安を抱えてしまうことも考慮し、「オンライン担任」という制度を導入しました。専任の講師が子どもの学習状況を確認し、いつでもチャットやメールで相談できる環境を提供しています。また、「テクニカルアドバイザー」と呼ばれる技術専門のスタッフがおり、高度な技術スキルが必要な質問を直接できる場を設け、技術面での困難を解消するサポートを行います。

― オンラインでありながら、オンライン担任がついてサポートするのは心強いですね。

椿 株式会社チアリーは創業以来、50万人以上の方に教育サービスを提供してきました。その中で、一貫して重視してきたのが「人と人の関係性」です。事業としては初めての試みですが、対面授業で培ったノウハウを活かし、人間味溢れるサポートを提供することで、受講生の学習モチベーションを維持し向上させることを目指しました。オンライン担任やテクニカルアドバイザーといった専門のスタッフが存在することで、生徒たちは安心して学習に取り組むことができます。これは当社ならではの特徴かもしれませんね。

 

「スターAI・情報塾」は次代のリーダーを育成するチャレンジを続ける。

― 今後、講座のバージョンアップを考えていることはありますか?

椿 4月に開校して以降、講座を常に改善していますが、さらに「繋がり」を強化していく予定です。先ほど説明した「オンライン担任」と「テクニカルアドバイザー」により、教師と生徒のつながりはできていますが、生徒同士のつながりが課題となっています。自分の学んだことを他の人に伝えたり、作品を共有したりすることでより知識が定着するため、そのような機会を提供したいと考えています。今後は、生徒同士のコミュニケーションを促進するための機能や活動を追加する予定です。生徒たちがお互いに学び合い、情報交換を行うことでより充実した学びの環境を提供していきます。

― この講座を通してどのような人材を社会に輩出したいと思っていますか?

椿 当社の「プログラミング教室」には多くの小学生が参加していますが、AI・情報技術を早い段階から学び、将来に向けて専門的な知識や技術を身につけることが重要です。AI・情報技術を活用したサービスを使える人から一歩進んで、その仕組みを知っている人になる。それにより、新しいサービスを生み出すことが可能になると信じています。このスクールを通じて、次代を担うリーダー、まさに「スター」を育成し、社会に貢献することができる人材を輩出したいと考えています。

 

株式会社チアリー
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株式会社チアリーは、全世代型パソコン教室「パソコン市民講座」と小中学生向けプログラミング教室「STAR Programming SCHOOL」、児童英語教室を全国展開しています。2019年2月から女性と初心者に優しい教室をコンセプトに健康マージャン教室「みんなの麻雀」を、2023年4月からはスターAI・情報塾をスタート。全ての世代の方々に「自立」と「つながり」を提供し、快適で便利な生活、楽しく充実した人生を提供します。

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