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現場の企画力や実践力を高める「ATAGOチャレンジ・イノベーション」の取り組み。
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社会福祉法人愛宕福祉会で2014年から続く「ATAGOチャレンジ・イノベーション」は、職員が現場での試みをプレゼンテーション形式で発表する、法人内の学びの場です。職種や経験に関わらず、全職員が学び合い、刺激を受け合う場として毎年開催されています。
今回は、その開催の目的や仕組み、職員にもたらす効果などについて、法人本部事務局 総務部 主任の多賀貴幸さんにお話を伺いました。
職員の挑戦と学びを広げる社内発表会。
― 「ATAGOチャレンジ・イノベーション」とは、どのような取り組みなのでしょうか。
多賀 当法人は高齢者福祉、児童福祉、障がい者福祉の分野で、新潟・東京・千葉で22部門を持ち1670人が働く社会福祉法人であり、各事業所で様々なチャレンジが行われていますが、以前は各部門・各事業所がどんな取り組みをしているか、法人内の職員に詳しく知ってもらう機会がありませんでした。「自分たちが誇りを持って提供している福祉サービスを法人内で共有し、学び合う機会をつくろう」という考えと、各統括部門の現状分析をし将来像を描く・プレゼンを通じて「伝える力」を養う・今後の研究や実践発表会の布石とするという目的の下、2014年6月に始まったのが「ATAGOチャレンジ・イノベーション」です。各部門・各事業所の職員が集まり、現場での試みについてプレゼンテーションします。
― 制度改定など、環境の変化への対応も背景にあるとか。
多賀 はい、そのとおりです。特に介護業界では、制度改定や介護報酬の見直しなど、さまざまな変化が起こり、対応を求められています。そうした変化に対して、「これでいいのか」という疑問や、「こうすればもっと良くなるのでは」という発見の視点を持つことが大切だと考えています。そして、各事業所が見出した挑戦や変革の取り組みを法人全体で共有し、全体の質の向上につなげていくことを目指しています。「ATAGOチャレンジ・イノベーション」は今年で12回目となりますが、この基本精神は変わっていません。
― 開催の具体的な流れについて教えてください。
多賀 現在、法人内には高齢・児童・障がいの22部門があり、それぞれの部門から1件以上のプレゼンテーションを提出します。内容は、「現在の取り組み」や「これから挑戦したいチャレンジ」、「施設の未来に向けたイノベーション」についてなどです。これらをA4用紙一枚の“抄録”として提出してもらいます。その中から、法人本部の幹部職員と、各部門の長である統括部門長による一次審査で、他の部門にとっても参考となる特に素晴らしい発表として選ばれた10件が、決勝プレゼンテーションに進出します。
― 決勝のプレゼンテーションはどのように行われるのですか。
多賀 各部門が抄録をもとにPowerPointで資料を作成し、12分間の制限時間で発表します。今年は、会場であるホテルイタリア軒に100名を超える職員が集まり、YouTube Liveでも生配信を行いました(法人内限定)。
― 発表者はどのように決まるのでしょうか。
多賀 発表者の選定は各部門にお願いしています。若手職員が発表することもあれば、プロジェクトのリーダーが発表することもあります。発表までの1か月間は、日常業務の合間を縫って資料を作成し、リハーサルを重ね、声のトーンや話し方も工夫して、本番に臨みます。こうした準備もあって、プレゼンを受ける参加者にとっても、単なる表彰の場ではなく、学びと発見にあふれた貴重な時間となっています。
職員の挑戦を称賛する、感動の表彰式。
― 採点はどのように行われるのですか。
多賀 会場とオンラインの両方から採点をしてもらいます。審査項目は6つあり、それぞれを5段階で評価します。例えば、「プレゼン内容がわかりやすいか」「他部署でも参考になるか」「テーマにふさわしいか」など、多面的な基準で公平に審査されます。法人本部事務局所属のICT推進室が専用採点アプリを開発したことで、オンライン参加者もスマートフォンで採点して、その結果をクラウド上で即時に集計できるようになったので、一体感やスピード感、正確性についても大きく前進したと感じています。毎年改良を加え、より使いやすい仕様を目指しています。
― 表彰内容についても教えてください。
多賀 最終的に1位から3位を選出され、それ以外の7部門には優秀賞が贈られます。表彰状に加えて、1位は賞金10万円、2位は7万円、3位は5万円が贈られます。
は「キャリー保育園本八幡」が3位、「グループホームきざき」が2位で、1位は「新潟市障がい者就業支援センターこあサポート」でした。キャリー保育園本八幡は、食育の一環としての給食について、それ自体への工夫や家庭との連携を通じて、残食の減少、園児の食への興味の向上を図った取り組みが評価されました。グループホームきざきは、社会的交流を伴う仕事や福祉活動を通じ、入居様が生きがいを感じられるような支援体制の構築を目指したもので、個別ニーズに応じた活動により、BPSD(認知症の行動・心理状態)の改善や、満足度向上が見られた点が評価の対象となりました。新潟市障がい者就業支援センターこあサポートは、NSGグループの教育機関と連携することで、障がいのある生徒・学生が、在学中から自分らしい進路を目指せるよう支援体制を構築していきたいという提案をして、高い評価を獲得しました。
― 職員の皆さんからの反応はいかがですか。
多賀 毎年アンケートを実施していて、今年もほとんどの方から「良かった」との声をいただきました。今回は、これまで参加経験のなかった職員にも積極的に声をかけた結果、「初めて参加して刺激を受けた」「法人との関わりを強く感じた」「自分も挑戦してみたくなった」といった声も多数寄せられ、大きな手応えを感じました。
― 印象的なエピソードがあれば教えてください。
多賀 表彰式では、感極まって涙を流して喜ばれる方もいらっしゃいました。その姿を見て、本当に開催してよかったと思いました。また、統括部門長からも「励みになった」「モチベーションが高まった」といった意見も数多くいただきました。
発表から実務へとつながる成果と広がる実践の輪。
― この活動が職員の皆さんにもたらす効果はどのようなものですか。
多賀 何よりもまず、人材育成の面です。発表を通じて仕事への誇りや可能性を再認識し、評価されることで意欲と自己効力感が高まります。その変化は職場全体の雰囲気にも好影響をもたらしています。実際に、発表者が所属する部署にて、「成果を共有し、皆で喜び合えました」という声も聞かれます。
― 今後の運営について、どのようにお考えでしょうか。
多賀 参加したすべての方に、「本当に良い経験だった」と思ってもらえる会にしたいですね。毎年、総務部としても「どうしたらもっと喜んでもらえるか」を毎年真剣に話し合っています。演出や表彰の仕方、雰囲気づくりなども含めて、より参加者にとって価値あるイベントとなるよう、さらに工夫を重ねていきたいです。アンケートの声を真摯に受け止め、すでに来年の準備に着手しています。
社会福祉法人 愛宕福祉会
安心して老いることのできる社会・ノーマライゼーションの理念の実現・豊かな人間性の育成を目指し、高齢福祉事業、障がい福祉事業、児童福祉事業を展開。利用者一人ひとりのかけがえのない笑顔と思いを大切に、安心した生活が送れるよう支援を行い、家族・地域の方々から信頼される社会福祉法人を目指します。
〒950-0067 新潟市東区大山二丁目13番34号
TEL.025-384-8567 / FAX.025-384-8774
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