中高生の才能を地域で発見し、育てる「原石発掘オーディション」~地方に挑戦の機会を

2026.02.27 Fri

地方には、まだ誰にも知られていない才能が数多く眠っています。しかし、音楽やダンス、エンタテイメントの世界で本気の挑戦に踏み出せる場は、まだ多くありません。国際音楽・ダンス・エンタテイメント専門学校(以下、「SHOW!」)が主催する「原石発掘オーディション」は、その不足を埋めるために生まれた取り組みです。

本インタビューでは、副校長 山本 雄太さんに、オーディション立ち上げの背景や、地域にどのような挑戦の循環を生み出そうとしているのかを伺いました。

パネルの前でほほ笑む国際音楽・ダンス・エンタテイメント専門学校副校長の山本 雄太氏

 

地方に眠る才能へ、挑戦の場を。

― 「原石発掘オーディション」とはどのようなものでしょうか。

山本 歌手・ダンサー・K-POPアーティスト・タレント・モデルなど、エンタメ業界での活躍を夢見る中学生・高校生を対象にヴォーカル審査やダンス審査などを行ない、才能を発掘する音楽系プロジェクトです。在校生も同じ舞台に立ちます。

 

始めた背景を教えてください。

山本 一番のきっかけは、「地方には、挑戦の場が少ない」という課題感でした。音楽やダンス、エンタテイメントの業界で大きなオーディションといえば、どうしても東京や大阪が中心になります。地方にいる中高生は、才能や意欲があっても、スタートラインに立つ機会そのものが限られている。ならば新潟に、オーディションの場をつくろう。それがこの取り組みの原点です。

国際音楽・ダンス・エンタテイメント専門学校が主催する「原石発掘オーディション」にてステージで踊る中高生

 

企業と出会える「リアルな審査の場」。

企業のスカウト担当が毎回参加する理由を教えてください。

山本 SHOW!は、音楽・ダンス・エンタテイメント分野の専門人材を育成する学校として、多くの音楽系企業とつながりを持っています。そのネットワークを学校の中だけで完結させず、地域の若い世代にも開く。そこで各社のスカウト担当者をお招きし、審査をお願いすることにしたのです。

 

これまでに「次につながった」瞬間は、どんな形で生まれましたか。

山本 はい。これまでの参加者の中には、事務所への所属が決定し、メジャーデビューを目指して活動している方もいます。オーディション当日にすぐスカウトという形でなくとも、「伸びる」と見込まれて継続的に見てもらう関係が生まれることもあります。

 

参加企業の反応はいかがですか。

山本 非常に良いです。企業のスカウト担当の方々は、「生で聴きたい、パフォーマンスを見たい」という思いが強い。実際、原石発掘オーディションには毎回、音楽業界の大手企業10社前後のスカウト担当者が参加してくださっています。SNSでの発掘も進んでいますが、リアルな場で感じる空気感や伸びしろは、直接見なければ分かりませんからね。

インタビューに応える国際音楽・ダンス・エンタテイメント専門学校副校長の山本 雄太氏

 

挑戦を後押しする仕組みづくり。

事前レッスンを無料で実施しているそうですね。

山本 はい。本番前に学校に来てもらい、実際に披露する楽曲やダンスをもとに、講師が無料でアドバイスを行います。初めてステージに立つ中高生は緊張しますし、「どう見えているのか分からない」不安も大きいものです。少しでも安心して本番に臨んでもらえるよう、ハードルを下げる工夫をしています。

 

学校主催のオーディションだからこそできることは何でしょうか。

山本 一番のメリットは、その後も関わり続けられることです。プロダクション主催のオーディションは、合格すれば一気に次のステージへ進みます。一方で学校主催の場合は、もう一歩手前から寄り添える。「今回は縁がなくても、育てて、次につなぐ」、継続的に関わり、育てていけるのが、専門学校の強みです。実際、このオーディションで注目されて当校に入学し、プロ契約目前の学生もいます。在校生にとっても、企業の方の前でパフォーマンスを披露できる実践の場になっています。

 

部活動の民間移行が進むいま、このオーディションの役割は?

山本 「自分はこれが好きだ」「これに挑戦したい」と気づくきっかけになればと思っています。毎日打ち込めなくても、年に一度でも目標となる場があれば、努力する理由が生まれる。結果が出なかったとしても、悔しさが次への原動力になります。そうした経験そのものに価値があります。

インタビューに応える国際音楽・ダンス・エンタテイメント専門学校副校長の山本 雄太氏

 

地域に根づかせるエンタメへの挑戦の場。

第6回を終えて、どのような手応えがありましたか。

山本 第6回は、中学生・高校生あわせて14名が参加し、新潟県内に加えて県外からのエントリーもありました。回を重ねるごとに、このオーディションの存在が少しずつ浸透していると感じます。今回は音楽・エンタテイメント業界の企業7社にご参加いただき、企業の方々からは「緊張で上手くパフォーマンスができなかった人もいると思うが、今活躍しているアーティストもオーディションからのスタート。こういった緊張する場を何度も何度も経験して今の活躍がある。ぜひこれからも挑戦してもらいたい」「オーディションは自分を売るための場。売れたい!と強く思っている人と仕事がしたい。上手くやろうと思わずに、失敗なんかしても良いから振り切ったパフォーマンスが見たい。これからに期待しています」といった声が聞かれました。
参加した中高生からは「控室で他の演者さんの準備してる姿を見てとても緊張しましたが、緊張してるのはみんな一緒で、本番を頑張ろうと思いました。また演舞後に企業さんと先生方からアドバイスをもらうことができ、次のオーディションを頑張ろうと思えました」「今日までにたくさん練習してきたのですが本番ではなかなかうまくいかなくて悔しかったです。終わった後にいろんなアドバイスを受けて自分では気づかなかったところを指摘していただき、今後のオーディションで活かそうと思いました」といった感想が寄せられました。
結果に関わらず、自分の現在地を知り、成長につなげられる場になっていることに、大きな手応えを感じています。

 

このオーディションを、新潟にどんな“場”として根づかせたいですか。

山本 今は、SNSなどを通じて誰でも発信できる時代です。しかし実際には、「挑戦のきっかけ」や「本気で背中を押してくれる場」がなければ、一歩を踏み出すのは簡単ではありません。特に地方では、その機会自体が限られている。だからこそ、私たちが中心となって、「ここに来れば、本気で見てもらえる」「新潟にいながら、プロと出会える」。そんな場を地域に根づかせていきたいと思っています。将来、このオーディションから新潟発のアーティストやパフォーマーが生まれ、その活躍を地域全体で応援できるようになれば、地域活性化につながるはずです。

 

最初の一歩を迷う中高生・保護者に、いま伝えたいことをひと言で。

山本 ぜひ、一歩踏み出してほしい。「自分なんて…」と思ってしまう気持ちは、誰にでもあります。やってみなければ何も始まらない。このオーディションが、好きなことや本当にやりたいことに出会うきっかけになれば嬉しいです。私たちは、一人ひとりの挑戦を全力で応援します。

スタジオにたたずむ国際音楽・ダンス・エンタテイメント専門学校副校長の山本 雄太氏

 

SHOW! 国際音楽・ダンス・エンタテイメント専門学校

新潟にある音楽系専門学校で、歌、楽器、ダンス、K-POP、音楽ビジネス、映像デザイン、音響・照明、作曲・編曲、レコーディングが学べる学校です。また、日本で唯一K-POPを学べる学科「K-POPエンタテイメント科」があり、全国からK-POPを学びたいという学生が集まっています。

[学科]
音楽アーティスト科/ダンス科/K-POPエンタテイメント科/音楽ビジネス科/映像デザイン科/音響・照明科/サウンドクリエイター科/総合エンタテイメント科/総合エンタテイメント・大学科/研究科

新潟県新潟市中央区古町通7-935 NSGスクエア内
TEL:0120-086-349/FAX:025-225-1163
https://show-net.jp/