女子プロへの登竜門を新潟・長岡から。4日間競技を支える現場力

2026.06.04 Thu

プロテスト合格を目指す女子ゴルファーにとって、「4日間競技」を経験できる機会は限られています。
その課題に新潟・長岡から向き合い、選手たちの実戦経験の場として生まれたのが、「グリーンヒルカップレディースオープントーナメント」です。
2026年6月に第5回を迎える同大会は、全国から約120名の選手が出場を予定する大会へと広がっています。これまでの出場者の中から9名がプロテストに合格。女子プロを目指す選手にとって実戦経験を積む貴重な場になっています。

大会の立ち上げから運営に携わる、グリーンヒル長岡ゴルフ倶楽部 営業部長の萩澤哲也さんに、大会誕生の背景と、現場で大切にしている思いを伺いました。

昨年のグリーンヒルの様子

「4日間を戦う経験」を、プロを目指す選手たちへ

 

「グリーンヒルカップレディースオープントーナメント」は、どのような思いから始まったのでしょうか。

萩澤 「プロテストを目指す女の子たちに、4日間戦う経験を積ませたい」という当クラブの理事長の思いが、大会誕生のきっかけでした。

女子プロテストは、最終段階で4日間にわたって行われます。一方で、アマチュアの大会は1日や2日間の競技が多く、技術はあっても「4日間をどう戦うか」という経験を積む機会は多くありません。
その状況を変えたい。プロを目指す選手たちに、本番に近い環境で戦う場をつくりたい。そこから大会の構想が始まりました。

 

大会づくりには、新潟でプロを目指す選手を応援したいという思いもあったのでしょうか。 

萩澤 はい。NSGグループには、ゴルフ部を有する開志国際高等学校があります。同校にはプロを目指して挑戦する選手が集まってきており、身近なところから大きな舞台を目指す選手を、なんとか後押ししたいという思いがありました。

ただ、プロになるためには技術だけではなく、実戦での経験値が欠かせません。特に、女子プロテストの最終段階を見据えると、4日間をどう戦うかという経験が大きな意味を持ちます。

その経験の場を新潟でつくれないか。身近な選手を応援したいという思いから始まった取り組みが、やがて全国でプロを目指す女子ゴルファーに4日間競技の機会を提供する大会へと広がっていきました。

 

4日間競技で問われる、メンタルとペース配分

 プロテスト本番を見据えたとき、なぜ「4日間競技」の経験が重要なのでしょうか。

萩澤 女子プロテストは非常に狭き門です。一次、二次、最終と段階があり、最終テストでも上位に入らなければプロにはなれません。
だからこそ、4日間競技を経験しておくことが重要です。フルマラソンを走ったことのない人が42.195kmのペース配分をつかめないように、4日間の戦い方も、実際にその長さを経験しなければ分からない部分があります。
初日に良くても、2日目、3日目、最終日と同じ気持ちで戦えるか。体力、集中力、メンタル、ペース配分。そうした力を実戦の中で身につけてもらうことが、この大会の大きな目的です。

 

―4日間競技をゴルフ場が主催・運営することには、大きな負担もあるのではないでしょうか。

萩澤 大会期間中は一般営業ができませんし、運営の負担も決して小さくありません。通常のトーナメントは、主催企業があり、専門会社が大会運営を担い、ゴルフ場は会場を提供するという形が多いと思います。
一方で、この大会は、ゴルフ場が主催から運営まで担っています。全国的に見ても、かなり珍しいケースではないでしょうか。
それができているのは、「選手のために」という強い思いがあるからです。私たち社員も、その思いに応えたいと動いています。準備は大変ですが、自分たちで大会をつくっているという手応えがあります。

 

実際に運営してみて、難しさを感じた部分はありますか。

萩澤 最初は本当に手探りでした。プロのトーナメントを外から見たことはあっても、自分たちが主催・運営するとなると、分からないことばかりです。
ただ、選手の声を直接聞きながら改善できるのは、この大会の強みだと思っています。たとえば、コースセッティング、交通費や宿泊費の負担軽減、エントリー費の見直しなど、できる範囲で選手の負担を減らす方向で、毎回少しずつ改善してきました。

グリーンヒルゴルフ倶楽部

全国から選手が集い、9名がプロテストに合格

 出場選手も年々増えているそうですね。

萩澤 第1回は通常営業の中で開催していたため、人数を絞ってのスタートでした。その後、出場希望者が増え、第3回からは大会期間中を貸し切りにしています。第4回は99名、第5回の今年は約120名の出場を予定してます。全国から選手が集まってくれるようになりました。
大会の情報は、主に出場した選手の口コミで広がっています。SNSでの発信もありますが、「この大会は経験になる」と先輩から後輩へ伝わっていく。それが一番大きいですね。

 

これまでの出場者から、プロテストに合格した選手も出ているそうですね。

萩澤 はい。第1回から第4回までの出場者のうち、9名がプロテストに合格しました。プロになってからも、試合に出続けるのは簡単なことではありません。ただ、その中には日本女子プロゴルフ協会が主催するステップ・アップ・ツアーで優勝した前田羚菜選手もいます。
最近では、この大会を「プロテストへの登竜門」として見てくださる方も増えてきたと感じています。私たちにとっても、とても励みになっています。

 

大会を通じて、特に印象に残っていることはありますか。

萩澤 プロテストに合格した選手からも、惜しくも届かなかった選手からも、「4日間戦えた経験が大きかった」と連絡をもらうことがあります。
合否にかかわらず、そう言ってもらえることが一番うれしいですね。まさにそのためにつくった大会なのだと、改めて感じます。

選手ファーストで、新潟・長岡から世界へ

第5回を迎えるにあたり、運営面で大切にしていることを教えてください。

萩澤 一番は「選手ファースト」です。
もちろん、大会は協賛企業の皆さまのご支援があって成り立っています。そのうえで、「選手のために何ができるか」を常に考えています。

コースについても、ただ難しくするのではなく、プロテスト本番を想定した緊張感を感じてもらえるセッティングを心がけています。4日間を通して、選手が自分の課題や成長を実感できる大会にしたいと思っています。

 

今後、この大会をどのような場にしていきたいですか。

萩澤 華やかにしたい、大きくしたいというよりも、「選手にとって本当に意味のある大会」であり続けることが一番だと思っています。これからも、プロを目指す選手たちの力になれる大会であり続けたい。
そして、いつかこの新潟・長岡での経験をきっかけに、大きな舞台へ羽ばたく選手が生まれたらうれしいですね。

 

グリーンヒル長岡ゴルフ倶楽部

株式会社ゼルコバが運営するグリーンヒル長岡ゴルフ倶楽部は、長岡市街を一望できるテクニカルなコースが魅力のゴルフ場です。コースの良さとサービスで、お客様に“気持ちの良いゴルフ”を届けています。

〒940-0822 新潟県長岡市柿町4221

TEL:0258-23-8088 / FAX:0258-23-8077
https://www.greenhill-nagaoka.co.jp/

「第5回グリーンヒルカップレディースオープン」に関する詳細はコチラ
https://www.golfdigest-minna.jp/_ct/17631582